第6話



「面白い人達ですね」




その笑顔の裏には何があるのか。




私は知らなかった。





あの穏やかなマサヤが顔を強張らせ、






「ジュン。その女触った手でユズキに触んなや」






そんな言葉をジュンに掛けていたなんて。






何であれ、その日から溜り場に一人女が増えた。




特にサラは何をするわけでもなくただジュンの隣に座ってニコニコ笑っているだけ。



何か気を使っているのかと思いジュンに「私他の部屋行く」と提案を出したが敢えなく却下された。



ユウは常に隣に居てくれて、マサヤは色々外に連れ出してくれた。



イブキはケント達と走りに行くのが多くなって、サクは殆ど部屋でパソコン。




何をそんなに調べているのかとパソコンの中を覗き込んだが機械全般が苦手な私に分かる筈もなくサクに鼻で笑われた。



…不覚。





そんな日々の繰り返し。



ジュンとの会話は減ったが別に構わなかった。




だけど、何か胸の奥が詰まったような感じがする。





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