あこがれ
mynameis愛
第1話
「お前さ、憧れの人とかいる?」
放課後の教室で、翔一(しょういち) はふと問いかけた。
「急にどうした?」
チョウタロウ がノートを閉じて顔を上げる。彼は学び続けることを大切にし、自分の限界を押し広げるタイプだった。翔一とはよく互いの成長について話す間柄だ。
「いや……最近、自分を高めるためには何か目標が必要なんじゃないかって思うんだよ。」
翔一は、他者の意見を素直に受け入れ、自分を高めるために意識的に行動する性格だった。だからこそ、何か指針になるものを求めていた。
「なるほどな。」
チョウタロウは腕を組んで考え込む。
「俺は“学び続けること”自体が好きだから、憧れの人っていうよりも、知識を持ってる人たち全体に影響を受けてるかもな。」
「確かに、お前はそういうタイプだな。」
そこへ、悠乃(ゆの) が近づいてきた。彼女は自分に正直でありながら、幅広い視点を持ち続けるタイプで、周囲の話をよく聞いて、的確な言葉を投げかけることができる。
「憧れって、ただの夢じゃないよね。」
「どういうこと?」
「人によって憧れの形は違うけど、それが自分を動かす原動力になることもある。でも、“ただ憧れるだけ”の人もいるし、“その人みたいになろうとする人”もいる。」
悠乃の言葉に、翔一は少し考え込んだ。
「俺は……後者になりたい。」
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