女神 サーラフラン
「お待たせしました。こちらがルークさんのステータス表になりなります。」
ロニーに、にこやかに微笑みながらステータスを写した紙を渡された。俺は、渡された紙に視線を落とす
(わ〜何度見ても…チートだ〜いやさ!チートを望んだ時もあったよ!!?あったけども!これはやり過ぎなレベルじゃないんですかね??どうなってるの?)
紙も受け取ったし帰るかとロニーに背を向けた瞬間
『………………』
「へ?」
聞いた事のない声が聞こえたと思ったら俺の目の前に教会にあった女神像に似た美しい女性が立っていた。
女性は、腰まであるピンクゴールド色の髪をふわりっとなびかせ俺に近づくと黄金色の瞳が俺を見つめる
「え??え!?何??!」
『ごめんなさい。ルーク…いえ、〖鷹仲 結糸〗さんとお呼びした方がいいかしら?…』
「なんで!俺の名前を!?!」
『ふふ…私の名は、女神サーラフラン。そう言えば分かるかしら…』
「サーラフラン様!?!え……えぇーーー!!?」
サーラフランは、驚き大声を上げた俺を微笑みながら見つめ優しく頭を撫でた。
『突然で、驚かせてしまいましたね…ごめんなさい。本当は、もっと早く貴方をここへ呼ぼうと思っていたのですが、邪魔が入ってしまい…今になってしまったの…』
サーラフラン様はそう言うと、申し訳なさそうに目を伏せる…俺は、サーラフラン様の言葉で周りを見渡す
(あれ?そういえば…ここ教会じゃないよな?)
今いる場所は、一面に薄青色の小さな花が、咲いており空は晴天…晴天?…うん!思いっきり外じゃん!
じゃあここはどこだ?と考えているとサーラフランがまたふふ…と笑う
『ここは、私の創り出した箱庭で貴方の精神だけをここへ呼んだの…ここへいる間は、向こうの時間は止まっているから安心してちょうだい。お話を終えたら、ちゃんと戻してあげるから…』
「そうなんですね…ちょっと安心しました。それで俺をここへ呼んだ理由は、何でしょうか?」
(話ってなんなんだ?俺…もしかして何かしちゃった感じ?というか、しちゃってるよな…転生なのか憑依なのか分からないけど、【この子】の身体を俺が、今は奪っちゃってる訳だし…これサーラフラン様に怒られるやつか?)
おろおろと考え込んでいるとサーラフランが再びクスリっと笑う
『結糸さん。敬語じゃなくてもいいですよ…それに私の事は、フランと呼んでください。結糸さんを怒るためにここへ呼んだ訳じゃないので安心していいですよ。』
「いやいや!女神様にタメとか失礼過ぎますよ!それに名前も……ただ怒られる訳じゃないと分かったのは安心しました……って?あれ?え?俺…それ口に出してましたっけ??」
『ほら…私、女神ですから……』
そう言いサーラフラン様は、にこっと美しく笑った後俺の目をじっと見つめた。
(え……もしかして……これ……あれですか……心読めちゃってる感じですか?今まで心の中で喋ってたのまるっと聞こえてる感じ?)
ちらっとサーラフラン様を見ると『はい』答えこくりっと頷いた。 マジかー
『ですから、敬語じゃなくラフな感じでいいのですよ。それにそちらの方が話しやすいでしょう?』
「ぐぅ…!分かりました。じゃあお言葉に甘えて…それで、フラン様の話とは?」
サーラフラン様改めて、フラン様に問うと立って話すものなんですから…。と先程まで花以外何もなかった場所に、丸いテーブルと椅子が二脚現れた。
『紅茶とお菓子も用意しましたから、座って話しましょうか?』
勧められるまま俺は、椅子へと座るとフラン様が『さて…何か話しましょう?』と顎に手を当て、少し悩んだ後…俺を見て口を開いた。
『結糸くんは、何を知りたい?』
「…………」
『その身体の本来の持ち主である【この
その言葉に、俺は目を見開いた。
俺がずっと聞きたかった事…それは、【この子】の事だったからだ。俺という意識が覚醒した時、【この子】の意識はなかった。でも、微かに本当に微かだが、何か身体の奥に意識というか想いの様なものを感じていた。
「【この
フラン様の顔から、笑顔が消えると真剣な表情で告げる
『【この
「……え…」
『【この
「異界の神…それは一体?」
『それはまだ教えられないの…ごめんなさい。まだその時ではないの……』
フラン様は、申し訳なさそうに目を伏せた。
俺が、大丈夫。と伝えるとフラン様は、ありがとう。と微笑み続けた。
『その話とは、結糸くん…貴方の魂と【この
「覚えてる…鮮明ではないけど、信号待ちをしている所に確か車が飛び込んできて……」
『そう……それで、貴方は命を落とした…。でも、本当は貴方は、死ぬ筈ではなかったの…怪我はしても命は助かる運命だった筈なのに、その運命を歪め捻じ曲げた者が居たの…その結果、あの日無惨にも…貴方は、命を落とした…でもその時、異界の神が貴方の魂を拾い上げたの…』
「そんな…まさか……」
フラン様の話に、俺は頭を鈍器で殴られた様な衝撃を受けた。
(そんな…俺は、死ぬ運命じゃなかったのに死んだのか……それも誰かによって…そんなの酷すぎるじゃないか……俺が何をしたっていうんだッ!!!)
俯き、膝に着いた拳をぎゅっと強く握る
『ごめんなさい……』
「……フラン様が…悪い訳じゃないから…」
そうフラン様のせいじゃない…分かっている…
そう頭では、理解し思い口にしても胸の奥が、ズキリッと痛み自然と涙が溢れ零れていた。
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