その後の僕ら
第1話
初めて見たとき、
君の存在は幼い僕には刺激が強すぎた。
俺の住んでいたところから、更にド田舎から越してきた君は、
まるでその存在自体が奇跡かのような風貌で。
『にっしー、あの子お姫様みたいだね。』
隣の席のもっちがそう言った瞬間に、なんだか悔しい気持ちになった。
俺の方が絶対先にそう思ったのに。
もっちが先に口にした言葉に嫉妬した俺は、
きっと初めて見た瞬間から君が好きだった。
誰よりも大人びていて、
誰よりも綺麗な君。
君は誰よりも輝いていて、
誰よりも深い闇を心に宿していた。
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