第25話 キス
「ニイル、大丈夫か?」
岩に腰掛けニイルを横抱きにして優しくゆさぶる。
ニイルは目を開けた。
ぼんやりとした頭で“光そのものの中から落ちた夢を見ていた”と思う。
焦点が合うとソライの美しい瞳が心配そうに
自分を
「え?ソライ、どうしたの?」
返事をしたニイルを見て涙を
思いっきりニイルを抱きしめ
「よかった!どこも痛くない?」と聞く。
「ソ、ソライどうしたの?息が苦しい。」
「え!息が苦しい?」
ソライはびっくりして体を離し、ニイルの顔を
強く抱きしめすぎて苦しがっている事を
具合が悪くて呼吸が苦しいのだと勘違いしているようだった。
「ううん 強く抱きしめられて息が出来なかっただけ、
今はもう平気だけど・・・。」
モジモジするニイルをソライは心配そうに見つめる。
「でも、あんまり見つめられると恥ずかしいの!!」
ニイルは両手で顔を
そんなニイルを愛おしそうにみつめ、そっと手のひらにキスをした。
キスされた手を思わずほどくと今度は当たり前の様にニイルの唇にキスをする。
「大好きだよ。」
美しい笑顔のドアップにニイルは恥ずかしさMAXとなり、
ゆでだこの様に顔を赤くなる。
「どうしてソライはそんな恥ずかしい事ができるの?」
ソライは不思議そうに答えた。
「恥ずかしい?ニイルが大好きだから、あんまり可愛いからキスをしたくなっただけだよ。」
ソライは素直に自分の気持ちを伝え、ちょっと残念そうにニイルに問いかけた。
「ニイルは僕の事、好きじゃないの?」
「わ、私だって・・・ソライが好きよ・・・。」
最後は小声になってしまったが正直に気持ちを伝える。
「でもね、急にキスは恥ずかしい!」
「じゃあ いつならいい?キスするよって言えばいいかな?」
デリカシーなく素直に聞いてくるソライに
ニイルは何と言っていいかわからなかった。
いいと思う子にはみんなにキスをするのかな?
疑問も沸き上がる。
そんなニイルの思惑も知らずにソライは思ったままを口にした。
「俺はね、今回ニイルが大好きだって思った。
ちょっと考えてから
「対だからかもしれないけど・・・。大好きだからさ。
出来るだけ沢山キスしたいと思っているよ。嫌じゃなければ沢山したい!」
なんとも大胆な発言をしてにっこり笑う美しい笑顔にあっけにとられ、
断るタイミングを失う。
続けざま今度はおでこに優しくキスをされた。
そして残念そうな顔になり
「じゃあ、そろそろ家に送るよ。」
今日の終わりを告げる。
「俺ら一旦家に帰ってそれぞれの場所で本格的に学んでいくんだって。
それから再会して役割を
天の精霊から教えられた予定をニイルにも伝える。
ニイルは誘拐から逃げ出しやっと自宅に戻ってきた為、
これからの事に思いをはせる余裕もなかった。
いろんな事がありすぎて頭の中も気持ちの整理もできていない。
しかし一連の出来事ももう終わりなのだ。
そうか各自で学ぶんだ・・・。
そして大きくなってからソライに会って半精霊として役割を果たすのかな・・・?
ちょっとセンチメンタルな気持ちになった。
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