第2話 精霊 ソライ

 天の精霊のエリア内、


 天の精霊の配下、光下(ひかりげ)の一人、


 赤い光下(あかいひかりげ)の元、


 第11の精霊 男子 ソライはすくすくと自由に成長していった。


「ソライ、天界からはみ出していけません。

 あなたはまだ人間界に行くには早すぎます。」


 ソライの教育兼世話役の赤い光下ひかりげ

 活発なソライにいつも振り回されている。


「赤い光下ひかりげ、いつなら行ってもいいのさ。

 天界は同じ光景ばかりであきちゃったよ。

 たまには違う所にも行きたい。」


「もう少ししたら、嫌っていうほど

 人間界を旅する事になるんだから、

 それまではここで平和に暮らすのですよ。」



 ソライは活発で何でもはみ出しがちだったが、素直で優しい性格に育っていた。


 本当は今すぐにでも飛び出したかったが、仕方なく頷き、

 「わかったよ。」と答えた。


 赤い光下ひかりげは素直なソライを認めつつも

 苦笑しながら (素直だけど、すぐ忘れてはみ出しちゃうからね)

 そう心の中でつぶやいていた。

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