第13話

 オタクなら誰もが一度は想像する学年で1番可愛い美少女との日常、日常を通り越しての恋人としてのお付き合い。


 ただそのような事は現実では起きえない。オタクに優しいギャル?そんなものいるわけないだろ。俺が今まで遭遇してきたギャルはいずれもオタクに対して冷徹だった。


 いつからか現実に期待しなくなった。現実を受け入れたのは高校に入ってすぐ。俺たちオタクを絶対に裏切らないのは推しだけだ。


 推しに対して恋心を抱くのは自論だが、ありえないと思う。本当に推しのことを情熱持って応援しているのであれば、推しが幸せになってくれるのであればそれは何よりも喜ばしいことじゃないか。


 以上が俺の自論であるのだが……


「別にそれでいいじゃないですか?もしかして私が一緒にいると迷惑ですか?」


「そんなわけないじゃないですか!」


 栗花落さんはまるでラブコメヒロインのような反応をする。


「じゃあいいですよね?さっさと着いてきてください」


 俺は何も言い返せず、彼女について行くことにした。美少女を怒らせると怖いというが今まで嘘だと思っていた。

 うん、本当に怖い。それも栗花落さんのは普通の怖いというよりも強い圧を感じた。


「ここです。入ってください」


「お邪魔します」


 やはり部屋の中は想像通り物凄かった。さすがはこの一帯で1番家賃が高いというタワーマンションだ。

 俺ら一般人とは格が違うな。


 そして栗花落さんもしっかりと女の子だ。家の中はかつてお邪魔したことがある浜田の家とはまったく異なる内装。

 一言で言えば、可愛い。


 家具のほとんどが白を基調としたシンプルなものであるがところどころに可愛らしい人形が置いてある。

 観葉植物?のサボテンも小さくて可愛いし。


 参考にしようかな。


「そこに座っておいてください。今お茶を入れますから」


「あ、はい。どうもです」


 栗花落さんの淹れるお茶。どれだけ美味しいのだろう。俺が初だろ。栗花落さんの淹れるお茶を飲むことが出来る男は。あ、父親がいるか。


「お待たせしました。この家にある中でいちばんいいやつです。お召し上がりください」


「おー、紅茶ですね。俺飲んだことないんですよ」


「美味しいですよ。味わってくださいね」


「はい。頂きます」






「今日はありがとうございました。楽しかったです」


 栗花落さんと語り合っていたらいつの間にか3時間が経過していた。

 本当にあっという間であった。


 栗花落さんとはルリアちゃん以外についても色々と趣味のことを話し、もう立派な友達になれたと思う。


 栗花落さんが同じクラスだったら良かったのに。もし同じクラスだったら皆で昼休み、一緒にお弁当を囲めるんだけど。


 ……いや、そもそも栗花落さんはみんなに引っ張りだこ過ぎて無理か。


 でも来年同じクラスになることがあれば誘ってみよう。


「いえいえ、私も本当に楽しかったです。またお誘いしますね」


 その流れで俺たちは連絡先を交換することになった。女子の連絡先はこれで母さんと奈祇紗に次いで3人目だ。


 清水さんのも欲しいな。俺から言うの緊張するけど、チャレンジしてみよう。


「今、ほかの女の子のこと考えませんでした?」


「ん?」


「何かニヤニヤしてますよ」


「いや、気のせいですよ」


「そうですか……?」


 ジトー、っとした瞳で見つめてくる栗花落さん。可愛い。頬も膨らんでいる。

 今思えばこの家にお邪魔する前に俺を襲ったあの圧はなんだったんだろうか。


 今の栗花落さんはただただ可愛い女の子だ。全部俺の気のせいだったのかな。そうだとしたら申し訳ない。


「まあそれはいいです。それよりも明翔さん。身体に何か違和感はありませんか?」


「……実はちょっとだけ体温が上がってきているような気がするんです。それになんか……」


「大丈夫ですか?顔が赤かったので聞いてみたのですが」


 俺、顔赤くなっているのか。その赤さは彼女と接する恥ずかしさから来ているのか、いや違う。

 何か身体の奥底から湧き上がってくる熱さというか、男の本能が……まずいっ。


「大丈夫ですか……いや、大丈夫じゃなさそうですね。是非私のベットで休んで行ってください」


「いや、申し訳……ハァハァ」


 なんだこれは。身体がおかしい。


「私は構いませんから。強制です。こっちに来てください」







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 乙女ゲー系の作品って面白いですよね。最近アニメを見て乙女ゲーに対して持っていた偏見が無くなったのでこれからいっぱい読んでいきたいと思ってます。

 もし良かったらカクヨム内で乙女ゲー作品のおすすめを教えて下さると嬉しいです。よろしくお願いします。

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