第2話「ひな人形のお仕舞」

 私の家のひな人形は、お内裏様とお雛様、三人官女と五人囃子の計10名構成のものだ。実家にフルセットあったものを減らして譲り受けた。


 こどもの日の五月人形も鎧が揃ったものを兜だけもらい受けた。

 ちなみに兜は娘は興味ないので早く仕舞っても問題ない。


「それでは白雪姫を始めるね」


「しってるもん」


「じゃあ、あなたの知らない白雪姫の話をしましょう」


 途端に娘は瞳をキラッキラさせながらお手伝してくれる。


 ああ今回は、即席で白雪姫の物語を作らなければならなくなった。


「まずは配役を決めるね」

「はいやく?」

「誰がお姫さまになるか? 決めるの」

「あたしきめる。おひめさまがしらゆきひめ」


 私はひな人形をひな壇から下ろしてゆく。本当は、お仕舞し安くするためだ。


「おだいりさまがおうじさま」


 私の思い通りだ。


「ななにんのこびとは⋯⋯」


 ひな壇には三人官女と五人囃子の8人が残っている。


「のこりぜんぶっ」


 7人の小人が8人になってしまった。これで良いのか、舞。


「あっ、こびとさんたち、オンナノコ?」


 どうやら舞は、小人たちに女性が混じることのほうが気になったようだ。助け舟を出そう。


「白雪姫のお着替えやお風呂は女子のほうが良いでしょう? だから配役はコレで行きましょう」


 あと残りはママハハだが、三人官女から抜擢しようとしたら、舞ちゃんが嫌がった。


 だったら私? 私が嫌われ役をやるの? やだわー。

取りあえず、舞ちゃんがママハハは? と聞いたら考えよう。


 配役は決まった。決まってしまった。あとは、あなたの知らない白雪姫のお話を始めましょう。


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