第25話

…なのに。


原田想末という、あからさまに彼女に好意を持っていそうな男が近くにいた。



初対面のはずなのにドス黒い感情さか湧き出ては来なかった、




「お、苦しんでる〜?」


「あ?」


「あー怖い怖い。青くんこわーい」


「俺で楽しむな。光留(ひかる)」



小野光留は同じ中学でもちろん彼女を知っている。



「で〜?どしたの」


「………」


「あ、当てたい当てたい。えっとー。もう彼氏いたとか?」


「違う」


「即答こわ」


「………」


「まぁ?親友の頼みとあらばなにかしてやらないこともないですけど?」


「………」


「ほらそんな拗ねんなってー」


「わかってる…」


「ま、お手伝いいたしますよー」



頼もしい。

調子に乗られても困るので,その言葉は口にはしないでおく。

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