第19話 意外な結末
「だって親分を斃したのはマリーさんでしたよね?」
「・・・」
「結局、お姉さまは何にも出来なかったじゃないですか」
「レナさん?そんな言い方はダメですよ。お姉さんは頑張ってましたよ。
4人も盗賊を斃したじゃないですか?それでも無能ですか?」
「はい。親分をたおしてこその護衛任務だとおもいますけど」
レナと人質になっていた生徒も同じような目をミシェルに向けている。
俺はたまらず反論しようとしたけれど
「マリー、いいんだこれで」
「いや、よくないよ!ミシェル。あなたは良くやったよ、妹の前で」
「いいのよ。じゃあみんなピクニック楽しんでね。
この先はもう悪さする連中はいないから・・・あたしたちはここで。
マリー、カトリーヌ、帰ろう。もう大丈夫だから」
その場を去ろうとしたミシェルに
ドッ!
うっ・・・・
ミシェルの身体を一本の槍が貫いた!
それは俺が射殺したと思っていた一人が死にものぐるいで突き出したもの。
ぐはっ・・・・・・
「ミシェル!ミシェル!!!!!」
俺は彼女が持っていた剣で、その残った一人を突き殺した。
「これでいいんだ。マリー、カトリーヌ。今までありがとう・・・」
そこへレナが駆け寄ってくる
「お姉さま!!!!!!!」
レナは倒れたミシェルの身体を抱いて。
「いやぁぁぁぁ!!お姉さま!!!!!」
「レナ・・・ありがとう・・・お父さまお母さまを頼んだよ」
「ミシェルお姉さま・・・ごめんなさい・・・いままで酷いことして・・・
あたしが悪かったの・・・ごめんなさい・・・・ごめん・・・ごめんね・・・」
ミシェルは最後の力を振り絞って
「もういいよレナ。あなたはあなたの人生を生きるんだよ・・・私の事は忘れて」
「いやぁぁぁぁぁお姉さま!!!!」
レナに抱かれたミシェルは笑顔だった
「お姉さま!!!お姉さま・・・・・・・・あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
泣きじゃくるレナ。
俺たちもどうする事も出来ず、ただただ見守るしかなかった。
レナはいつまでもミシェルの身体を抱いて泣いている。
「さあ、レナさま。もう行きましょう」
「やだやだやだやだやだやだぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!お姉さま!!!!!!」
「仕方ないよレナ、もう・・・」
レナといっしょにいたエレンもシュテファン、カールも
「じゃあ、ミシェルとアルンストの遺体を乗せよう」
3台目の馬車に二人の遺体を乗せて、俺たちは帰ることにした。
「カトリーヌ、俺たちはミシェルのことをギルド事務所へ報告しないと。
途中で馬車を降りて乗合馬車に乗り換えよう」
「そうだね、そうしよう」
「レナさまたちはそのままお帰り下さい。申し訳ありませんが。
おって事情を伯爵閣下へ報告に行きますから」
「・・・わかりました・・・」
レナは異常なほど憔悴している。
「そうでしたか・・・ミシェルさん・・・残念なことになりましたね。
でも仕方ないことです。あとのことはギルド事務所で対応しますから、
心配しないでくださいね。それとお二人でパーティ続けますか?
解散するのであれば届け出が必要ですし、しばらく休業でも届け出を
お願いします」
とテレジアは事務的に言って戻っていった。
「どうするマリー」
「カトリーヌはどうしたい?あたしはミシェルの遺志を引き継いでと
思っているけど」
「あたしもそう。ミシェルはあんなことになったけど、続けていきたいよね」
「じゃあ、決まりね。だけどアタッカー役がほしいよねぇ」
「ですね、私の知り合いに声をかけてみましょうか」
「そうだね、じゃあカトリーヌ頼むよ」
「解りました」
ミシェルの葬儀も終わり、ルミナシティア公園墓地の一角に埋葬された。
【ミシェル・ローゼンタール ここに眠る享年18歳】
しばらくしてミシェルの墓に行くと、それまでにない豪華な花が添えられていた。
「誰だろうね」
「誰でしょうか?レナさまかしら」
「どうだろうなぁ」
ミシェルが非業の死を遂げてからも、俺とカトリーヌはしばらくギルド事務所の
下働き的な仕事を続けていた。
そんなある日の出来事だ。
第19話 完
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