第11話

◯七星の部屋


××フラッシュ××


葉月の涙が街灯に照らされてきらりと光る。


×××××


七「…。」


パソコンを開く。


検索エンジン


『横山葉月』


“『スターナイトムーン』デビュー5作品目にして異例の快挙!”


“横山葉月のロングインタビュー”


スクロールする。


『横山葉月アンチスレ』


クリックする。


 ☺︎名無し 

スターナイトムーンの横山葉月、白髪みー

っけ。


  ダンスをしている時の写真


  白髪が拡大された写真


 ☺︎スターズ☆


  www マジw


  アイドルがそれはないわww


 ☺︎くらやみ


  w ってかあいつ顔、老けてね?w


 ☺︎ななせLove


確かにww ババァw ななせはあんなに可愛

いのにw


七星、怒ってパソコンを閉じ、電源を抜く。




◯楽屋(回想)


テレビの電源コードを抜く七星。もう一度さす。


七「あれー?おかしいなー?」


テレビを叩く。


スタッフ「出番20分前です。そろそろスタンバイお願いしまーす。」


七「はーい。」


楽屋から出て行く七星。




◯葉月の楽屋前(回想)


ノックをする七星。


七「葉月ー、そろそろ出番だって。早く出てきてー!」


葉「うん!」


七「早くー!開けるよー?」


葉「だめ!」


七星、ドアにかけた手がとまる。


ドアが開く。


葉「ごめん、お待たせ。」


七「あっ、いや…。」


ドアの隙間から白髪染め液が見える。


葉月、素早く隠す。


葉「行こ。」


七「うん。」


廊下を歩く二人。


七「葉月、最近変じゃない?」


葉「え?」


七・葉「お疲れ様です」


 廊下ですれ違った人に挨拶をする二人。


七「急に楽屋分けてくださいって言ったり、準備するの遅くなったりさ…。前は私が葉月待たせてたのに。」


葉「楽屋は広い方がいいでしょ?そんなワガママも通るくらい人気になれたってことだし、ワガママ言っちゃおうかなーって。」


七・葉「お疲れ様です。」


廊下ですれ違った人に挨拶をする二人。


葉「後五分!急ご‼︎」


七「あっ、うん。」

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