*意外な一面

第42話

何が起きたのか驚いたのも束の間。イトカの(借りている)部屋の扉を開け

抱えたままベッドに横にした。


「迷惑を掛けてしまいすみません……」


 グッタリしながらも社長に反省の言葉を掛けるが。


「いつから調子が悪かったんだ?」

「えっと……」

「どうして言わなかったんだ」

「それは……」


 答える間も与えない早さで質問されてしまい『やっぱ怒っているよなぁ』と、想像通りの返しに気分までも沈んでしまう。

 俯くイトカを見た社長も聞きながら困った表情をしていた。


 普段なら何かと言い返してくるはずなのに、ここまで弱っている姿はこの1か月で見た事がなかったからだ。



 だからそのせいか本人も言い過ぎたと思ったらしい。


「……悪い、誤解させる聞き方をしたな。怒っているワケじゃないんだ」」

「え……」


 強張った表情で軽く頭を下げて謝罪する社長。今まで1度も見た事がない姿に、イトカもまた驚いてしまった。


「俺はどうにもまわりの人間の気持ちとか悩みやら辛さがわからん。だからお前にもキツく当たってしまうな……」

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