第3話

「お見合いっ!?」



「そう!桃ちゃんにお見合い♪」



母さんがニコニコしながら、

俺に言ってくる。



「…桃に?」



「うん!」



「…私は、嫌って言ったのに…」



今にも泣き出しそうな桃華。



「しょうがないでしょ~?ママ、約束しちゃったんだもん!」



「…誰と?」



「友姫(ユキ)ちゃん!」



紅茶を飲みながら言う母さん。



「そんなの…ママが勝手にしただけでしょ?私には関係ないじゃない…」



ってか、



「友姫ちゃん、誰!?」



知らないんですけど…



「…ママの昔からの友達」



ぶすっとした顔で答える桃華。



「友達?」



「そう♪高校・大学で一緒でね?一番仲の良いお友達なのよ~」



「ふーん…」



「翔にぃ!他人事だと思って!!」



「…まぁ、他人事だし?」



「なっ!?翔にぃ、ひどいっ!!」



桃華はソファーに蹲り、

泣き出してしまった。

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