第4話
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第10話
爆発事故から数日が経過していた。
楓と小野寺、そして偶発と必然と僅かばかりの奇跡によって誕生したバイオロイド。
小野寺は彼の事をこう称していた。
3人は研究室の片隅で顔を突き合わせていた。
至る所にブルーシートが張られた室内は、まるで大規模な災害に遭ったかのような有様だ。
そんな中、創造者である楓によって葵と命名された彼は、山積みにされた書物を前にぶつぶつと呟き続けている。
「葵、バイタルチェックの時間よ」
難しい顔で書物と睨んでいる葵に向けて、楓は彼の注意をひくように声をかけた。
白い術衣を纏っている葵を立ち上がらせて、その腰紐に手をかける。
心電図や体温。血中の酸素濃度を計る為に、彼の着衣を脱がせる必要があったからだ。
すると葵は素早く楓の手を取った。
「いけません、こんな所で……」
そう言って躊躇うように顔を背ける。
「脱がすのも自分で脱ぐのも好きですが、脱がされるのは抵抗があります」
「黙れ、カイワレ!」
葵の背後から底冷えのする、小野寺の声が割り込んで来る。
「そのあるのかないのかよく分からん脳みそに、医学書を叩き込んでおけ!」
続けて放たれた恫喝に、葵の端正な美貌がぴしりと固まった。
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