第10話
男子高生はまさにそれにはまり途中の段階であった
女子高生は若さゆえ
何かに夢中になっている彼を影で応援するというシチュエーションに限りなく酔っていた
20も超えてしまえばやはり当時の女はそれなりにガキでした
しかし女子高生は疑問を持つようになる。
ロックバンドコピーから
だんだんと彼氏が方向転換しだし
「パンクロック」というものにはまりだしていた
やはりそうなると金もかかるもので
よく東京に買い物に付き合わされては
1本9500円のどくろネクタイやら
はたまた1着2万のぼろぼろの上着やらを彼とひたすら買いに歩く。
冒頭でも言ったとおり
2人は「高校生」というものになったばかりである。
女子高生には彼のファッション感覚にはついてはいけなかった。
そうして若いながらも
その男子高生を横目にまた一つ女は自分を形成するのであった。
「何年も着まわせる洋服を買うように心がけましょう」と。
完
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