第8話
「今日も楽しく遊んだねー」
話が弾む2人。
女「そうだねーってかその着てる上着さぁ
なかなかセンスいいね」
女は何気に気持ち直球タイプである。
おせじは言えないタイプである。
本当にいいと思ったから素直に気持ちを伝える。
男「ほんとにー?でもこれたいしたことないよ
安かったし」
そう言いながらもなかば褒められたから
少しいい気分の男。
女はその言葉に
瞬間的計算をしてみた。
(・・安かったかーでもシンプルでよい感じなんだがなぁ・・・
てことはアベイルで2980円あたりなのか??
あそこでその値段は高い方だなぁー・・いくらくらいなんだろう?
それともしまむらで980円?それなら確かにデザインの割には手ごろな値段だなあー)
女の基準は低かった。
その計算を頭に入れて再度聞いてみる。
女「安かったの??いくらくらいしたの?」
男「安かったよー!!だってこれ
8000円くらいだぜ!!?」
・・・・・・
・・・・・・
!!!!!
(・・・はぁぁぁ??は、8000円っ!?
お前それ5円チョコいくつかえんだよ!!
しかもそれで安かったってなんだよ!!
隣にいる私の服はこの前フリマで買ってしかも値切った400円だけど!!!20着買えるやんけ!!!
なんだその金銭感覚!!
お前おぼっちゃんか!?そうなのか!?)
一瞬宇宙へ飛んだ女の思考はなんとか
自分の頭に戻ってきたので
落ち着くために話題をそらすことにした
「私から見たらかなり高いけど・・
ま、まぁいいや!!そのベルトも調子いいよね!!」
男はベルトをしていた。
それがかなり女から見たら結構
「それいいね!」的なベルトであった為
女はベルトに話題を移行しようと試みた。
男「わかってるね!!
これは高かったんだよー!!4万くらいしたんだよー!!いーじゃん?これ♪」
・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・
女はその日を境に
男に
「収入に見合った買い物をしましょう」
「金銭感覚を直しましょう」
と改めさせたのは言うまでもなかった。
そして、女はその日から「着飾る男」というものに抵抗を持ち始めた。
完
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