第21話

ピュン!

と放たれた矢が高く高く天へと駆け昇る。

そして。

キィン

と澄み渡る音がかすかに響いた。

端整な顔に汗を滴らせた光が、自分のやったことが信じられないというように、だが喜びに満ちた表情で木の頂点を見つめた。

かぐや姫が、びくりと身を震わせながら同じく頂点を見つめる。

遥か遠い空からきらきらと輝きながら回転し落ちてくる小枝を、光の手が頭上で捕らえた。

「見ろ!かぐや!」

そう言って少年のような笑顔を見せた光にかぐや姫は微笑んだものの、かすかに哀しげな表情を浮かべていた。

「・・・・・・?どうした」

怪訝な顔をした光に、心情を悟られたと知り、ぷいっとそっぽを向く。

「言葉を取り消すのがイヤなの。だって、百回も射たでしょう?やっぱり・・・・・・・」

光はぶすっとふくれっつらをする。

「あんなに高い場所に矢を放ったのは初めてだからな。まぁ、いい。でも、次に何かを取って欲しいときは、もっと短い時間でできるからな」

そう言ってかぐや姫に輝く実がついた枝を渡してくれた。

次に。

欲しいとき・・・・・・。

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