第4話
翌日、起きるとすぐにふんわりと優しい香りが漂うのに気づいた。
それは、外の庭の方から香る。
まだ早朝だし、きっと大丈夫。
庭を少し見るくらいなら、誰かに姿を見られるような、はしたないことにはならないわ。
からり、と襖を開けると。
白、赤、黄、青、紫の色とりどりの花々がぎっしりと庭を埋め尽くしていた。
お香の匂いとは全く違う、華やかでいながら優しくて清々しい植物の香り。
生命の息吹。
驚くと同時に思わず素足のまま、庭に降り立つ。
かぐや姫の動きにともない、花びらが舞い上がった。
指先で触れたその花びらの柔らかさと繊細さに、心が震える。
そのとき。
花の真ん中で白いイタチのような生き物が仰向けになり、腹を見せたまま倒れているのに気づいた。
固く閉じられたまぶた。
ぱっかりと開いた口。
・・・・・・・え・・・・・・。
「は、ハクっ!」
見た瞬間に、この生き物はハクが変貌しているのだと感じた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます