第4話

翌日、起きるとすぐにふんわりと優しい香りが漂うのに気づいた。

それは、外の庭の方から香る。

まだ早朝だし、きっと大丈夫。

庭を少し見るくらいなら、誰かに姿を見られるような、はしたないことにはならないわ。

からり、と襖を開けると。

白、赤、黄、青、紫の色とりどりの花々がぎっしりと庭を埋め尽くしていた。

お香の匂いとは全く違う、華やかでいながら優しくて清々しい植物の香り。

生命の息吹。

驚くと同時に思わず素足のまま、庭に降り立つ。

かぐや姫の動きにともない、花びらが舞い上がった。

指先で触れたその花びらの柔らかさと繊細さに、心が震える。

そのとき。

花の真ん中で白いイタチのような生き物が仰向けになり、腹を見せたまま倒れているのに気づいた。

固く閉じられたまぶた。

ぱっかりと開いた口。

・・・・・・・え・・・・・・。

「は、ハクっ!」

見た瞬間に、この生き物はハクが変貌しているのだと感じた。

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