第2話
ロボ子さんに告白されました。
「は? 夢でも見たんだろ」
「俺もそう思った」
背を向けて歩き出す彼女を見送っていると、生暖かい風が髪を揺らした。毛先が顔に当たって、痒くて。ボリボリ掻いた。ついでに抓った。
「ちょー痛かったんだけど」
「どんだけ抓ったんだ馬鹿」
ふはっと笑う友人は、俺の顔を指差して笑う。どうやら相当赤くなってるみたいだ。けど、人は指差すな。
「それで? そんな妄想描いたお前はロボ子さんになんて言ったんだよ」
「……よく、覚えてない」
「はあ? なんだそれ。もったいねー」
「これだから平凡太郎は」と、友人は呆れながらごろんと横になる。その横に俺も横になる。友人の方を向く。
「誰が平凡太郎だ」
「突っ込み遅ぇわ」
「せめて『平』は抜け」
「突っ込むとこそこじゃねぇわ」
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