第6話

「どうしたんですか⁉」

そう返答しながら急いで上着を取りに行く

『実は財布をカフェに忘れたらしくて』

「はい?」

危険人物と出会ったのかと思っていたため気が抜ける

「はぁ…」

『何その反応⁉そこは「俺が変わりに取ってきますよ」って言うとこじゃない!』

「いえ、気にしないでください。わかりました、俺が代わりに取ってきますよ」

『いいよ!自分で取りに行くから!』

(万が一があるしな…)

そんなことを考えながら支度を終え家を出る

「いやいや、もう家出ましたし、俺が取ってきますから家にいてください」

そう言って通話を切る

そうして夏姫さんの家の近くに着くと

(誰かいる?まさか殺傷事件の…)

警戒しながら顔を視認するために近づくと

「…夏姫さん。どうして外に出てるんですか?」

その人物は夏姫さんだった

「あ、凛斗くん!遅いじゃん!もう」

そして結構怒っていた

「いや、遅いって言われても、結構急いできましたよ」

「でも、本気出したらもっと早く来れたでしょ」

いや、あなたが安全だから急ぐ理由なんてないでしょうよ

「そんなことより、なんで出歩いてるんですか。この辺で殺傷事件あったのわかってます?」

「え⁉︎そうなの⁉︎」

本当に知らなそうな様子を見て本当に心配になる

「…マジっすか。遭遇しなくてよかったです」

先輩に対しての認識を改めないとなと思っていると

「じゃあ、さっさと取りに行って帰ってこよっか」

「いや、俺一人で取りに行きますけど」

「駄目だよ!一人だと凛斗君が遭遇しちゃったらどうするの?それに、一人で家にいるよりも君と一緒にいる方が安全でしょ?」

「…確かにそうかもしれないです」

(先輩はインターホン見ずにドア開けそうだし)

「今、失礼なこと考えてなかった?」

「そんなことないですよ、さっさと行きましょうか」

そうして二人でカフェに向かうのだった

_____________________________

カフェにて

「本当にごめん!」

店内に入るなり金田さんが頭を下げる

「もぉ~頭を上げてよ店長」

「いや、本当に済まない。ニュースを知らなかったとはいえ、君たちを危険にさらしてしまったんだ」

知らなかったし、何もなかったのに大な責任を感じている姿を見て本当にいい人だなと改めて思う

「先輩もこう言ってますし、俺も別に何とも思っていませんから」

そういうとようやく頭を上げてくれる

「本当にすまない…改めて今度何かさせてもらうよ」

「いや、べつn「やった!じゃあ、スペシャルパフェセットで!」いや、せんp「もちろん、夏姫くんがそういうなら任せてほしい」…」

(さて、どうしようか…この流れは俺も何か言った方がいいが…いつもお世話になっているのに何かまたしてもらうのはなぁ)

どうしようかと迷っていると

「凛斗くんも一緒にスペシャルパフェにしようよ!」

「いや…俺は金田さんの入れたコーヒーが飲めたらそれで…」

「凛斗くん…よし、今度二人にごちそうさせてもらうよ!」

「いや…はい、お願いします」

諦めて言われるがままに流されていると

「じゃあ、二人とも。今日はここに泊まりなさい」

そんなことを金田さんがいいだしたのだった



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