惚れた方が負けなんだ
蓮条
お願いがあります!
「
「わかったぁ~!」
キッチンで夕食の準備をしている母親が、父親の帰宅時間を教えてくれた。
今日は事前に『帰る時間を教えてね』と母親から父親にメールして貰っておいたため、僕は玄関へとダッシュした。
午後7時30分過ぎ。ちょっと緊張して来た。
ひんやりとする床に正座し、指先を揃えて平伏して、今か今かと父親の帰りを待つ。
「にぃに、なにしてんの?」
「ちょっと大事な用があるから、ほの(妹の
「えぇ~、なんで~?」
「なんでも!いいから、向こう行っててよっ」
大事な計画がダメになりそうで、いらついた僕は声を荒げてしまった。
すると、リビングドアから顔を出した母親が手招きする。
「ほの、お兄ちゃんはパパに大事なお話があるみたいだから、ママとリビングで待ってましょう?」
「……つまんないの」
やっと邪魔者が消えた。
ホッと安堵したその時、玄関ドアのロック解除音が玄関内に響いた。
僕はハッとして、慌てて三つ指ついて頭を下げる。
ガチャッと玄関ドアが開く音がしたと同時に。
「お帰りなさい!!」
「ッ?!……どうした、そんな格好して」
「お父さんにお願いがあって、帰りを待ってました」
「……」
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