第18話 追撃
「追ってくるぞ」
馬車に
公国の闇組織最大のボスで、王国内での勢力拡大を
「王国騎士団か?」
連絡用の鳩は全て始末するよう副村長に指示している。仮に副村長が裏切ったとしても、騎士団が到着するにしては早すぎる。
「いや、馬が一騎だけだ。乗ってるのは女だ。まだ若い」
フォボスの手の者は10騎、いずれも黒いコートを
「ただの旅人じゃないのか?」
「頭の弱い奴だなゲバイ。この道を恐れもせず馬を駆けさせてくる。只者じゃない」
「見当もつかないな。何者だろう」
首を後方に向けた途端、馬車の隣を凄まじい速度で馬が駆け抜けていった。驚くほどでかく、驚くほど速い馬だ。
「あれは、ハーキュリー」
走り去っていく馬の尾を見つめながらゲバイは
「知ってるのか?」
フォボスの男が
「乗ってるのは、多分ガキだ。村の果てに住んでる、ガフテンのとこの孫娘に違いない」
頭が混乱していた。ガフテンの孫娘とパチェットの孫は、金貨を奪ったあと始末するよう指示を出している。生きているはずはない。
「それに、あの馬は・・・・・」
ハーキュリーだ。高い金を払って手に入れた悍馬だが、なぜガフテンの孫娘を乗せてこんな場所を走っているのか
「化物みたいな馬だな。それにあの小娘、馬の扱いに慣れている」
フォボスの男が目をくれると、後方にいた3騎が馬脚を速めて前に出た。
「捕らえろ。女は殺してもいいが、あの馬は殺すな」
フォボスの男が命じると、馬に
「あいつだけか?他にいないか?」
後方に目を向けたが、荷台の幌が邪魔で確認できなかった。ガキだけならいいが、王国騎士団の追撃を受けたら、ここではひとたまりもない。
「心配するな。たとえ王国騎士団であろうと、砦までなら逃げ切れる」
小馬鹿にしたような声でフォボスの男が笑う。元公国軽騎兵のプライドなのだろうが、フォボスの者は王国騎士団の名を聞くと
「ガキを捕えたら、おれに渡してくれないか?
「わかったよゲバイ。お前の女好きは病気だな」
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