第41話

「阿鬼ちゃん、丸1日半も眠っててんで~」

トロい関西弁で、藤風れんげが言った。

「なんだって?丸1日半!に、入稿はッ?」

アタシは愕然として叫んだ。

「…ちゃんと終わってますよ、編集長」

聞き覚えのある男の声がそう答えた。

「藤島!アンタ、実家に帰ってたんじゃ…」

「本田さんから連絡があったんですよ、阿鬼ちゃんが倒れたって。そうなりゃ僕が戻るしかないでしょう?僕は…チーフなんだから」

藤島は憮然として答えた。でもその顔は優しく――頼もしく――見えた。

「…何だか…男っぽくなったね、藤島」

「え?えええー?ななな何を急に…!」

前言撤回。やっぱりいつもの藤島だわ。

「でも、入稿って…本当に済んだの?あの時点でまだ原稿は出来てなかったし、第一、挿絵も無かったッてのに?」

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