第38話

さすがは交友範囲の広い本田だ。もうスタッフの目星をつけている。

「それと…私の従妹のれんげちゃん。昔から文章が上手だったわ。今ちょうど無職だから、参加してくれるかも。あ、でも、ちょーっとマイペースな子だけどね…」

本田は意味ありげに肩をすくめた。

「構わないよ。今は何より戦力が欲しいし」

「じゃ、これを運び終わったら早速2人に会ってくるわ。でも4人じゃ、まだ不足ね…」

「そうね…ッて、だ、誰だアンタ!」

いつの間にかアタシの隣に男が立っていた。全身黒ずくめの怪しげな男が、落ちた雑誌を拾って読んでいる。

「フン…つまらん」

男は雑誌をポイと片手で放り投げた。それがちょうどアタシの頭に直撃した。

「…ちょっとォ…聞き捨てなんないわね…」

アタシは頭に雑誌を乗せたまま、抑えた声で男を呼び止めた。

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