第22話

――「今月のトップセールス賞は、営業6課の東亜希子さん!」

皆の視線が、一斉にアタシに集まる。

「…へぇ、あんな小娘がねぇ…」

「まだ入社6ヶ月だって?」

「色仕掛けで客に取り入ってるって噂だぜ?女はイイよな、武器がたくさんあってさ…」

皆の陰口が、アタシの耳をかすめていく。

でも、何を言われたって平気。

悔しかったら数字を出してみやがれってのよ――


何億何千もの金額が印字された伝票が、アタシの前を飛び交っている。

「…はい、ではすぐに手配いたします。据付と試運転は…はい、来週の火曜日、はい、かしこまりました…」

受話器を置いて、ふぅ、と息をついた。

たった今、アタシは3千万円の工業機械を売ったところだ。

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