第19話

「よく きましたね。ゆうしゃよ」


 そこにいたのは フェニックス。かみの つかいの とりと いわれている。


「『ひかりの はな』は、まよいの もりのおくに あります。しかし、ふつうの ひとには そのもりのなかを まようことなく すすむことは ふかのう。しかし、ハンス、そなたの つよい こころに わたしは かけてみようと おもいます。これを もっていきなさい」


 そういって、フェニックスは きんいろのはねを いちまい ぬいて、ハンスに わたした。


「それを、もりの おくにある おおきな すいしょうの まえに おきなさい。きっと、ひかりの はなは そなたの ゆうかんな こころに こたえてくれます」


 『フェニックスの はね』を てにいれた ハンスは、まよいの もりへ あしを ふみいれた。


 そこは とても ふかく、しかも ようせいの まりょくに よって、ひとを えいえんに まよわせ、しに いたらしめる きけんな もりと いわれている。


 ハンスも いつのまにか もとのところに かえされたり、とおまわりを させられたりした。


 ハンスは もりにむかって いった。


「もりの ようせいたちよ、たのむ。きみたちの もりを あらすつもりは ない。このせかいを すくうために『ひかりの はな』を もとめている。きみたちの ちからを かしてくれ!」


 そのとたん、ハンスの めのまえに あらわれたのは うつくしい おとめ。


「あたし、ようせい フローラ。あなたのこと きにいったわ。『ひかりの はな』のところへ あんないするね」


 フローラは そういって、ハンスのてを とり、もりの もっとも ふかいところへ つれていった。


 そこに たっていたのは おおきな すいしょうの はしら。


 ハンスは フェニックスに いわれたとおり、その すいしょうの まえに『フェニックスの はね』を おいた。


 すると ふたりは つよい ひかりに つつまれた。ハンスは めを あけていられなかった。


「ハンス、めを あけて。あたしを みて」

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