③ 阪神甲子園球場

第11話

阪神タイガースの本拠地球場は「阪神甲子園球場」。

“甲子園”といえば、春と夏に行われる高校野球の全国大会が行われる場所、というイメージのほうが大きいでしょうか。あの蔦の絡まる球場の外観は、誰もが一度は目にしたことがあるはず。


場所は、兵庫県西宮市。

阪神電車の「甲子園駅」から徒歩2分。JRの「甲子園口駅」からは遠いのでお間違えのないように。

大阪市街地からだと、阪神電車の「梅田駅」からの直通特急を使えば、わずか12分ほどで甲子園駅に到着します。


収容人員は日本のスタジアムでは最大の47,508人。

とにかく、デカイです。そして、堂々たる威圧感に溢れています。

それもそのはず、この甲子園球場は日本最大にして日本で最初に生まれた本格的なスタジアム。

その開場はなんと大正13年(1924年)だっていうのですから、そりゃもう日本野球界の全てを見てきた“長老”的存在ですよ。


甲子園球場には“虎キチ”と呼ばれる熱狂的なタイガースファンが集まっています。

時には関西弁のキツーいヤジが飛び、独特の“昭和的”な雰囲気もありますが、基本的にはおおらかで陽気。怖がらずに話しかけてみては。


気になるグルメは、味にうるさい関西人のお膝元だけあって、美味しいお店がずらーりと並んでいます。

3大名物グルメは甲子園カレーに甲子園やきそば、ジャンボ焼鳥。

しかし他にも、串焼きやら握り寿司やらピザやら選手プロデュースメニューやら、思わず目移りしてしまうほど、美味しそうなものがいっぱい。本格カクテルを提供してくれる店まであります。


“ラッキーセブン”の風船の打ち上げあり。

っていうか、そもそもジェット風船の打ち上げが最初に始まったのがこの甲子園球場。在阪カープ応援団が始めたそうですよ。

タイガース側の風船は、黄色と白をメインに、青・赤・緑などが混ざってとてもカラフル。


そして、甲子園球場にとって欠かせない存在といえば、「阪神園芸」さん!

甲子園球場の縁の下の力持ちとして、そのグラウンド整備を手掛けるプロフェッショナル集団です。

プロ野球や高校野球、コンサートなどなど、甲子園球場は毎日さまざまな用途に使われています。

屋外球場ですから、天候には左右されますし、試合をすればグラウンドや天然芝はすぐに荒れてしまいます。

それを毎日、淡々と、完璧に整備するグラウンド整備の“匠”、それが阪神園芸。


私自身も、その仕事ぶりを目の当たりにする機会がありました。

その日はデイゲームでしたが、朝からどしゃ降りが続き、私がスタジアムに到着した頃にはグラウンドには濃霧がたち込め、グラウンドは巨大なシートで覆われていました。

こりゃ試合はできないかな、と思いましたが、球団からは中止の宣言は出ず。

やがて雨が止むと、阪神園芸さんがさっそうと登場。華麗なるワンマン・ショーの始まり始まり~。

巨大なシートを外し、大きな水たまりの水を吸い取って新しい砂を入れ、巨大なローラーでならす。

その手際の良いことといったら!あっという間にグラウンドは何事もなかったかのように美しく整い、仕事を終えた阪神園芸さんはサッと退場してみせたのでした。いやー、良いものを見せていただきました!ありがとう阪神園芸!

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