第1話 転生?
白い光に包まれてからどれぐらいの時間が経ったのだろうか。
意識がはっきりとしてきた。
いつも感じていた体の痛みが嘘のように消えている。
それどころか体がとても軽いようだ。
きっと成功したのだろう。
喜んで体を動かそうとしたところであることに気づく。
(腕がない……?)
腕がなくなっている。
それどころか足もない。
呟いたはずなのに声が出ない。
落ち着け私。
そうだ、とりあえずステータス確認しよう。
(ステータスオープン)
アスタ
ウィスプ♀
601歳
Lv1
魔力:SSS
物理攻撃力:E
魔力攻撃力:S
防御力:E
魔力防御力:S
素早さ:E
スキル
固有スキル
物理攻撃無効
状態異常無効
称号
女神の寵愛
状態
健康
こんなことがあっていいのだろうか。
私はウィスプになってしまったらしい。
「さよなら私の体」とはいったが、それは新しい体への旅立ちという意味で言ったのであって、物理的にさよならという意味なんかじゃなかったのに。
なぜだろうか?
私の転生魔法に何かミスがあったのだろうか?
こんなの初めての経験だ。
レベルが消えるのには慣れているがやはりいい気分ではない
レベル上げるのにあんなに苦労したのに。
努力が水の泡である。
ていうかウィスプ♀って何だろうか?
ずっと性別は確かに女だったけれど今の体には性別なんて関係ないだろう。
身体がないんだから、性別も何もあったもんじゃない。
あと年齢である。
レベルもスキルもしっかりリセットされているのになぜ年齢だけ引き継いでいるんですか?
これは女神様の嫌がらせでしょうか?
称号を見る限りまだ寵愛を受けているはずなんだけどな。
そもそもどんな基準で年齢をつけているのかは非常に気になるけど。
だいぶ長く生きているが一応は乙女なんだけど。
そこはレベルのようにリセットして1歳になるべきじゃないのだろうか?
一応新しい肉体?なのだから。
ということを思いつつステータスにあったスキルが気になり確認する。
固有スキルに物理攻撃無効がある。
固有スキルは種族よる特殊なもので後天的に取得することができない。
エルフの身体のときは自然の加護がそうだった。
自然の加護は風魔法の威力を上げてくれる優秀なスキルであった。
ウィスプは種族的に実体がない精神体のため物理攻撃はきかないため物理攻撃無効のスキルがあるのだろう。
スキルがあるから物理攻撃無効なのか、実体がないから物理攻撃無効があるのかはわからないが。
状態異常無効も体がないからだろうか?
とりあえず暗い。
ていう目がないからか何も見えない。
どうしよう。
周りをどうやって確認しようか?
魔力感知なら目が無くても大丈夫だろうか?
そう思い魔力感知を使って少し周りを見渡す。
思った通り視界の代わりにすることができた。
そういえばウィスプになったことが衝撃すぎて忘れていたがここは一体どこなのだろうか?
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