奇妙な気がする物語
マターリマターリ
第1話 阿弥陀
「やはりダメか…」
私はショッピングサイトを閲覧したが、いつも通りダメでスマホを閉じる。
ご飯を食べ終え行っている習慣で別にもうダメでも慣れた。
そしてお風呂に入る事に。
「え…あれ?」
私はキノシタだ。
冬も深まり雪がしんしんと積もり暖かい鍋!暖かいこたつ!と冬を謳歌していた。
が!
何と風呂の給湯器部分が壊れたのか風呂は、お湯ではなく水が張っていた。
「うーん。寒いけど銭湯でも行こうかな」
私は厚着の恰好をして外に出て銭湯に向かう。
行った事はないが、何度も通り過ぎ見ていた事はある家から5分ほどの場所だ。
コーヒー牛乳を飲むか?それともフルーツか?
孤独のグルメを思わせる脳内会議が行われるも…
「寒っ!」
冬の冷たい風が何もかも吹き飛ばす勢いで私の思考を削ぎ取っていく。
「あれ…?道間違えた…いやいやあり得ない」
私はとある異常に気付く。
普段あるはずの道が何故か無い。
というか見たこともない黄色い家が建っており、道を塞いでいる形になっている。
「帰るか…寒さでおかしくなったのか?まずいまずい…」
私はその場で頭を傾げ、Uターンしようとした。
「は…?なに?え?なんで家が…」
来ていたはずの道が全く見知らぬ家で通せんぼする形になっていた。
異常事態としか言えない状況にパニックになる。
「えーっと…落ち着け…」
その場で5分ほど考え込み、何故かは分からないがスマフォの地図アプリを開く事にした。
「は…?地図アプリの道も変だぞ?」
一本の道筋しかない変な地図になっている。
まるで山道のようだ。
更に不可解なのが、道を辿ろうとしても自分の視界とリンクしているように見える部分しか表示できない上にスクロールなどもできない。
もうパニックだ。
「ふん!…ダメだ。この家の塀が高すぎて登り切れない」
塀が高すぎて全く登れないという事が分かった。
「進むしか…ないのか?」
このまま凍え死ぬのも嫌だと思い、慎重に角を曲がる。
特に何もなく見たこともない長い道が広がっていた。
「…! そうだ!警察だ!」
私は急いで110を電話で鳴らす事に。
「圏外…?どうなっているんだ…?」
家から2分も歩いていないのに何故か圏外になっている。
そしてよく見れば周りは普通の民家だが見たことも無い上に明かりがついていない。
そして後ろを見ればいつの間にか見たこともない家で防がれており、後退はできない。
「進むか」
ええいもうヤケだ。と、道をてくてくと進んでいく。
そして10分後。
一向に変わらない民家の景色、人は一切いない上に標識も無い。
だが電柱だけはやけに明るく気づけば吹雪いていた寒風も無い。
増々怪しさが募るも後退はできず、只管に歩く事しかできない。
そして時たま曲がるしかない道が現れる。
他の一切の要素はない。
「一体なんなんだ…」
ここでは私は何個かの仮説を立てた。
1.所謂創作でありがちな無限ループ
2.夢オチ
3.何かに巻き込まれた
とても私の思考では、このぐらいしか思い浮かばなかった。
1は考えたくもないが、現実という事も考えあり得ない…という事にした。
2は頬をつねったり頭を打ち付けたが、普通に痛いだけで違う…という事にした。
3は一番ありそうだが、最早何の解決にもなってない。
「考えるだけ無意味か…?」
もう考えずに進む事にした。
だが、10分…30分…と時間は過ぎるも全く終わりが見えない。
声を途中出したものの答えてくれる声は無い。
そして気づけば2時間ほど歩いた。
寒いものの気づけば気にならない秋程の寒さで、不気味な気もしたが全てが不気味な今最早気温はどうでもよくなった。
「うわっ!…な、なんだよ…なんだこの番号」
見たこともない番号だが、意を決して出る事に。
「もしもし」
「…」
「へ…?」
出た瞬間通話は切れて俺は茫然とした。
「なんなんだ…ん?ショートメール?」
気になって見てみると先ほどの番号から画像が添付されていた。
1等:願いが1つ叶う
「は…?なんなんだ…?いや、待てよ…?一本道…?」
私は1つの仮説が浮かんだ。
勿論確証は無いが、異常事態に起きたこの異常事態から考えられる現象は1つだ。
「あみだくじ…?」
それなら今までの道が全て1本なのも頷ける。
「進もう!俺には叶えたい夢がある!」
何を隠そう私はこう見えて重度の古本好きで古本に目が無い。
生活には困っていないが、30の私が生涯で探し出そうとしているあの本…!
【草と共に 初版】を得るための道だとしたら途端に明るい道に思えた。
そして私は歩いた。
歩いて歩いて歩きまくった。
そして気づけば開始から3時間程が経った所で、何やら明るい屋台のような物が見えた。
「あれは…!ゴールか!」
私は走った。
メロスもドン引きする事間違い無しの形相で走った。
そして近づくと1人の中年男性がスーツを着て立っていた。
「あ、あの!」
「おや!ここに来られたのですね!」
「は、はい!」
「そうですか…急な催しにも関わらず参加していただけて嬉しい限りです」
「これは…あみだくじですよね?」
「ハハハ。そうですそうです。夜分遅いので不安な方も多いようなのでヒントをと思いまして」
「そうですか…」
私はへなへなと疲れが来たため、へたりこんだ。
「おやおや。すいません。これをどうぞ」
「ありがとうございます」
暖かいお茶を貰いホッとした。
そして3分ほど息を整え本題に。
「あの…私は何等なんですか?」
「実はゴールに来たのは貴方が最初でもう他の方は記憶を消して家に帰っていただいています」
「え…!じゃあ!」
「はい!貴方の願いを叶えましょう!」
「では!」
そして私は願いが叶い【草と共に 初版】を手に入れ、気づけば家の中にいた。
「え!?…あぁ…本物だ!本物の初版だ!」
嬉しさのあまり狂喜乱舞しすぎて、横の住人に壁を叩かれてようやく正気に戻った。
「何て嬉しいんだろう…眠くなってきたし時間は12時だからちょうどいいからもう寝ちゃおう」
私は床に就く事に。
そして翌日仕事明け。
「あ…そういえばここの本屋寄ってみるか」
駅前の本屋に寄ってみる事に。
長らく行って無く自分がよく行く本屋と品揃えが違うためあまり通ってない。
だが、家に帰れば【草と共に 初版】が待っている!と、正直ウキウキで他があまり魅力的に感じなかった。
そして古本コーナーを見ていく。
だが途端に私の膝は崩れ落ちた。
【明日に向けた手紙 第2版】【草と共に 初版】【江戸前蕎麦のススメ 改訂版】
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