異世界転生しすぎて地球がスカスカになった件について

@r00tzer0

プロローグ:消えゆく人類、転生する若者たち

俺の名前は 相田ケンジ(あいだ けんじ)、27歳。

普通の会社員──だったはずなのに、今や俺の住む東京は ゴーストタウン になっている。


原因? 異世界転生 だ。


最初は「そんなバカな話あるかよ!」って思ってたんだが……

ある日、上司が言ったんだ。


「ケンジ、お前もそろそろ異世界に転生するのか?」


「いや、しませんけど?」


「そうか……。俺は今日で辞めることになった……異世界へ行くことになったんだ……。転生先では 最強の賢者 らしい……じゃあな……」


──次の日、課長の席は空席になっていた。

そして、その次の日には隣の同期が消え、気づけば会社の半数以上がいなくなった。


しまいには役所が転生希望者で長蛇の列を作り、「異世界転生窓口」なるものが正式に設置された。


おかげで俺は 地球に取り残された側 になってしまった。


街には人が少なくなり、スーパーのレジは無人化し、テレビでは毎日のように「本日〇万人が転生しました」と報道される始末。


……ちょっと待て。

このままだと、地球が詰むんじゃないか?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る