3.





そんな今話題性抜群のSnakeFootは、今回のライブ映像も加わり(・・・誰かがまた投稿したらしく)、ネット上でも益々その知名度を上げている。




・・・と兄貴が言っていた。





あれから、アタシは

あの動画サイトを一切見ていない。




だって、どうしたってモヤモヤするからさ。

なんかわかんないけどモヤモヤするんだもんよ。



折角、室井くんがあんな素敵な歌をくれて

少しだけ浮上したのに。ここでまた落ち込むのも

なんだしね。




「ヒャーッヒャヒャヒャ!!!!こりゃ~俺ら一躍有名人になっちまうかもなぁ~!!プロデビューも夢じゃなかったりしてなぁ!!ヒャヒャヒャ!!」




・・・と



金髪ヒャヒャヒャが本気なんだか呑気なんだか、はたまたただの陽気なんだか分からないテンションでそんなことを言ってはいたものの



とりあえずは、考えないことにした。





「聴いててくれてありがとう。日吉さんが見ててくれたから、俺頑張った」





ライブ終了後、恥ずかしげもなく、ゆるりと笑いながらそう言ってくれたのは


前髪も、黒ブチ眼鏡もないショウバージョンだったけど紛れもなく、



¨室井くん¨



だったから。






ーーそんなこんなから

あっという間に一週間が経ち。




とある日曜日。





「む、室井くん」





室井くんのバイトのシフトも減り、以前よりゆっくり会う事が出来るようになったのは、よい。





「なぁに?日吉さん」





こうして、室井くんの住む高級マンション(恐らく)で二人きりで過ごせるのも、よし。






「ななな、なんとかなりませんかね!!?この体勢!!!!」






現在、日吉 純。




彼氏のマンションのリビングにて


その彼氏の両足の間に挟まれた体勢で、全くの身動きが取れない状態でございます。





「だって、やっと日吉さんに触れるんだもん」





だもん☆じゃない!!




そんな可愛く言っても

ダメ!!!!




黒いソファーに寄り掛かるようにして床に座った室井くんの両足に挟まれ、完全に後ろから抱きしめられ・・・いや、羽交い締めにされるような体勢でアタシはかれこれ20分近く硬直したままである。





「むむむ、室井くん!!」


「はー・・・日吉さんの匂い落ち着く」





ぎゃーーー!!!!

やめて下さい!!勘弁して下さい!!放して下さい!!



しぬ!!このままじゃアタシ絶対死ぬ!!

恥ずかし死に出来る!!!!





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