異世界転生したら魔王城からスタート⁉~ダサい死に方した俺、なぜか変人にだけ愛される~
星紫
第1話
「おめでとう!」
俺の頭上でクラッカーが鳴る。そばには一人の女の子。真っ白な髪で真っ青な目をしている。ショートへアが似合うと思うのだが残念ながらロングヘアだ……ショートヘアにしたら絶対可愛いよなあ。ていうか胸、でか。
「今、失礼なこと考えなかった?」
「いいえ」
女子というのはそういうのを感じ取れるんだろうか。思考を当てないでいただきたい。とりあえず疑問を解消しよう。
「これはなんかの冗談ですか?」
冗談に決まっている。だって、死んだ人間に「おめでとう」はないだろ。そう、俺はたった今、死んだところなのだ。死んだ理由? ふっ……歩きスマホ(ゲーム)をしてたら階段からすってんころりん。重症。目を覚ました次の日に死にました。……うん、俺もしょうもない死因だと思ってる。
「冗談じゃないわよ。だって、あなた、抽選で当たる異世界転生者に選ばれたんですもの。これは『おめでとう』以外ないわ」
「はあ?」
ていうか、この人誰だ。今更だけど。俺、病室にいたよな? あと、抽選で異世界転生って決まるわけないだろ。
「あなた、誰なんですか?」
「私は天使。じゃあ、さっそく、今から転生させるわけだけどなんか疑問とかある?」
ありすぎて困るわ。
「どんな世界に転生するんですか?」
「あ、そういえば決めてなかったわね」
ガクッ。決めてなかったのか。まあ、記憶と体はそのまま、だよな?
「そうねえ……さすがにかわいそうだし、記憶と体はそのままでいいか。世界はねえ……まあ、典型的な勇者と魔王がいる世界にしましょう。役職とか身分とか希望ある? 一応私、オペレーターとしてついていくけど。生活とかは全部自分で何とかしてね」
「え、ああ……そうですね、一般市民でいいです」
勇者とか魔王とかダルいしな。勇者になってもクエストとか冒険者とか絶対無理だ。
「分かったわ。とりあえず場所は適当にするわ。つまりランダムね」
「ああ。分かった」
いきなり火中とか水中とかはないだろ。……多分。
「じゃあ、名前教えてくれるかしら」
知らないのか。そういえば自己紹介さえしてなかったな。
「俺は木山大樹です」
「じゃあ、異世界での名前はエリクね」
……名前を聞く意味はあったのだろうか。
「じゃあ、
こうして俺はよく分からないまま白い光に包まれて異世界へと旅立ったのだった。
「ふう……ややこしい話に巻き込まれちゃったわ。ちゃんとやり通せればいいけど」
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