第19話:さあ、帰ろうタッちゃん・・・我が家へ。

「分かったから、もうあんたを追いかけたりしないから・・・誓いますって」

「あんたみたいなポンコツ、もういらないから・・・」


「ポンコツって言った?・・・今、ここで溶けてしまいたい?」


「あ〜いやいや、今のは撤回・・・言い過ぎました」


「ポンコツはあなたでしょ?チンコないおばさん・・・・ねえタッちゃん」


「それより駄目代ちゃん大丈夫?どこにも怪我ない?」

「」うん、大丈夫だよモミモミちゃん・・・ありがとう


「おばさん、思考戦車はもう悪いことには使えないよ」

「私がプログラム書き換えちゃったから、ファムドムちゃんは私の言うことしか

聞かないから」

「あなたに渡すと、また悪いことに利用されちゃうから、ここに置いてとっとと

いなくなって」


「分かった、思考戦車もあんたにくれてやるわ」


「さよならナイチンドールさん」


「ふん、あばよ」


解放されたナイチンドールは慌てて倉庫の勝手口から、すたこらさっさと逃げて

行った・・・結局彼女は格好だけのおばさんだった。


「さあ帰ろ?タッちゃん・・・我が家へ」


「あの思考戦車どうやってここまで持ってきたんだろう?」


立照が言った。


「ファムドムちゃんは自力で飛んできたんだよ、さっき、この子のプログラム書き

換えるときいろいろ覗いちゃったから・・・この子、飛行能力があるみたいだよ」


「あんな重そうな体で?・・・飛べるのか?」


立照は疑わしそうにそう言った。


「あんなの自力で跳べなきゃ軍用ヘリでいちいち運ばなくちゃいけなかったら

不便でしょ」


(よく知ってるな・・・モミモミってただのポンコツフードルなんかじゃないんだ)


「さあ、みんなでファムドムちゃんに乗って空中散歩して帰りましょ」

ファムドムAVが本当に飛べるのかどうか半信半疑で立照は駄目代を連れてファム

ドムに乗り込んだ。


「ファムちゃん・・・飛んで・・・」

「亜素古賀家の場所は、今インプットしたから分かるよね」


「分かった・・・みんな飛ぶよ・・・少し揺れるからね?」


「うそ?・・・ファムドムって言語機能も搭載してえるんだ・・・すげえ」


「ファムちゃんもAIを搭載してるからね、しゃべれるみたいね」

「さあ、帰るよ・・・我が家へ」


するとファムドムAVの両サイドから羽根が現れて腹と後部からもカタパルトが

現れるとジェット噴射してフワッと宙に浮いた。

邪魔になる6脚の足はちゃんと折りたたまれた。


「うそお・・・浮いた・・・」


立照と駄目代はふたりそろって揃ハモった。


つづく。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る