照らせないのに

 わたしのフィラメントはもう焼き切れてしまって、どんな夜も照らせなくなった。努力なんか報われないし、夢なんか叶わない、希望なんかどこにもないし、幸せなんかとうに逃してしまった。それなのにこの手は失ったその光を詠おうとする、希望ばかり追い求めてしまう。暗い夜の端に踞ったままでも。

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