【7】 友達について②
【北川】
それから、私、友達付き合いをするからには、できれば深い関係がいいと思っているんです。
でも、深い関係である分、なんかしんどいことがたくさん起こりそうな気もするんです。
距離をある程度取っているからこそ、うまくいっているという⾯があると思うのですが。
【林】
そうですね。もちろん距離のある関係では、しんどいことは起こりにくいでしょう。
でも逆に⾔えばまた、いいこともそんなに起こらないわけですね。「無難な関係」 というやつです。
【北川】
なるほど。ということは、その「無難な関係」以上のものを望むのであれば、しんどいことが起こることは受け⼊れなければならないということですね?
【林】
そういうことになりますね。⼈⽣何でもそうですが、おいしいところだけいただくことって、なかなかできないんですね。何でも裏表がある。
ですから、友達付き合いにおいては、深い関係を望むのであれば、
「しんどいことも込みの関係」
だと思っておかなければなりませんね。
逆に⾔えば、深い仲だと⾃分では思っていても、⼀切、しんどいこともトラブルもないのであれば、
それは相⼿が「我慢している」か、「お互い無意識に距離を取っている」証拠ということになりますね。
【北川】
なるほど。⼼得ておきます。
続いてお訊(き)きしたいのは、もし私に友達が、幸いなことにたくさんできてしまった場合ですが、その場合、どの⼈とも同じように接すればいいのでしょうか?
先ほどの「ありのままの多⾯性」のお話から想像するに、接し⽅も⼈それぞれのほうが、いいような気がするのですが。
【林】
北川さんはなかなかお飲み込みが早いですねぇ!
そうです、おっしゃる通りだと僕は思いますね。
正直に申し上げれば、すべての⼈に対して、何か決まった接し⽅をすればいいという、「万能薬」のようなものはないでしょう。
ですので、僕は⼈によって、接し⽅は無意識に変えています。
これが「ありのままの多⾯性」だと⾔えますし、僕はこのスタイルのことを、「ケースバイケース」をもじって「人バイ人」と呼んでいます。
【北川】
なるほど。例えば対話でしたら、どのように「人バイ人」を実⾏されるんですか?
【林】
そうですね、例えば、話すと聴くのバランスは、⼈によって変えています。
基本のバランスは、半々くらいだと思うのですが、聞き⼿に回るタイプの⼈が相⼿だと、こちらの話す量が⾃然と増えていきます。
逆に、相⼿が話したいことが⼭ほどあるなどの事情の時は、こちらが聞き⼿になる⽐重が⾼くなります。
【北川】
なるほど。話す内容も「人バイ人」ですか?
【林】
そうですね、話の内容も、⼈によって変わってきます。出す引き出しが変わってくるのですね。
そのためには、相⼿のことと、相⼿の興味のある話題をよく知っておく必要があります。
興味・関⼼が全く合わないなどの場合は、お付き合い⾃体を⾒直したほうがいいですが、
共通点があるのなら、その⼈とは、その話を中⼼に交わすのがよいと思いますね。
【北川】
なるほど。ありがとうございます。
話す量と聴く量のバランスに関連してですが、もしその⼈があまり話したがらない⼈で、2⼈の間に沈黙が流れがちな場合はどうされますか?
私、沈黙ってすごく苦⼿で。
【林】
僕は、あまり話したがらない⼈からは、無理やり話を引き出すようなことはやっていません。たとえ無⾔の時間が続いても、⾃然な会話を⼼掛けたほうがいいでしょう。
沈黙の⾟さは、誰しもが経験していることですので、あきらめて受け⼊れたほうがいいですね。
【北川】
はぁ。あきらめですか。わかりました。
【林】
でも、安⼼してください。⾃分のことをあまり話したくない⼈は、代わりにあなたの話を、たくさん聞きたいはずですから。
なので、あえて沈黙を作らずに、ネタが続く限り、あなたの話を続けるのもアリだと思います。
何かにヒットして、相⼿が⾷いついてくれたらこっちのものです。あとは、流れるがまま、⾃然に会話を続けていけるでしょう。
【北川】
なるほど。そっちの⽅法なら、私、やれそうな気がします。もしそういう⼈と友達になれたら、実⾏してみますね。
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