美蓮の頼まれ事、さくらの願い事

冬藤しん

日記を書く理由

入院してから日記を書くのに困るようになった。


理由はシンプルだ、書こうと思える内容が無い。

今日も吐いた。食事がまともに食べられない。めまいがして起きられなかった。そんな事を書いても萎えるだけだし……。

それと、もし後から両親がこの日記を読んだ時に、悲しい気持ちにさせてしまうかもしれない、それは全くアタシの望むものじゃない。


それにしても入院生活ってメチャクチャ暇だよー。暇だから日記でも書いて時間を使わないと余計にしんどく感じてしまう。

どうするかを考えてたらズバーンキラーンとひらめいた。

5歳の頃から書いている自分の日記を振り返って、気になった日記の感想を日記として書く『2重日記』を書くことにする。

(大した事を書いてなくて興味を持てなかった日はスルーする)

考えようによっては恥を上塗りする行為のような気もするけど、とにかくやってみることにする。


ぶっちゃけ何年も前に書いた日記の内容なんて殆ど覚えていない。(これってアタシだけじゃないはず)

なので幼い頃の自分が何を感じて日記に残していたのか、少し楽しみではある。


という事で、海宮さくらは2重日記を始めてみる事にしたのだった。

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