第2話 安堵

それからはあっという間に過ぎた。

放課後、使われてない部室で2人。

ひたすらミナと一緒に自分の女装と仕草を研究した。

「髪はピンク?茶色?」

「うーん、ピンク色は目立つし違和感がある。だから茶色で!けど薄めがいいかな。」

「りょーかい!」

「仕草は問題ないね。流石エルン。」

「いやーそんな。」

「スカートは長め?脛毛を細部まで処理するのはキツイし?」

「え?そうかな?俺高校生なのに全く脛毛生えてないんだよね。」

「いいなーー!羨ましい!!じゃあ脚見せても大丈夫か。」

「うん!」

それにしても毎日放課後で異性がただ2人いるのは、間違いなく"アレ"だ。ましてや俺の身体を度々ミナに確認されるし。

が、不思議と"アレ"にはならなかった。無論、ミナが同性愛者、レズだという要因もある。それよりも本気で掲げた目標を達成しようという強い意志が互いに擦り合わせてた。よって"アレ"は頭の隙間に入らなかった。入る余裕さえなかった。

ここまで女装に没頭したのも初めてだ。最初から抵抗感なく着替えれたことで運命と感じた。勉強と生徒会しかない自分は、いずれ訪れる"遊び"が来るだろうと心の奥底で望んでいた。それが今だなんて。思いの外早い。同時に安堵していた。

取り柄がないエルンが取り柄を作る。

これは凄いことだ。ミナが発案したにせよ、乗っからなきゃ始まらなかった。良かった。


研鑽に研鑽を重ね約2ヶ月経過した。

そして、ついにその時が来た。

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