7話《その後》
「兄さん……」
歌恋(かれん)が家を出て、ルミはリビングへと足を運んだ。そこにいたのは、頬を赤くして、全く動こうとしない夕月(ゆづき)の姿がだった。
「歌恋先輩に、何したの?」
「……別に、何もしてない」
「っ!ふざけないで!先輩泣いてた!」
ルミが、この家で歌恋が泣くようなことがあるとすれば、それは夕月がきっと関わっている。それ以外で、歌恋があんなにも泣くはずがないと。
「……兄さん、歌恋先輩は兄さんのこと好きなんだよ」
「あぁ知ってる」
「だから、私の護衛受けてくれたんだよ」
「知ってる……」
「っ!知ってるなら、なんでこんなことしたの!先輩の気持ちを弄ぶようなこと!」
ボロボロと涙をこぼすルミ。自分のことではないのに、胸が苦しくなる。けど、そうなるほどにルミは知っているのだ、歌恋がどれだけ夕月のことが好きで、たとえ結ばれなかったとしても、傍に居たいと思っているのか。
「最低だよ、兄さん」
俯く夕月にそう言って、ルミは自室へと戻った。
勢いよくベットに倒れこみ、手にしていたスマホに目を向ける。
「先輩大丈夫かな……」
そう思いながら、ルミはLINEで歌恋にメッセージを送った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます