第3話 九刀剣と満悦の孫策
応急の処置が施された
「こんな傷、大したことはない」
「誰に襲われたというのですか?」
眉を
「あれは
覇気のない
「龍頭人身の妖し――⁉」
程普は眉間の
しかし、心当たりはなかった。平定した地では
城内にも医の
「刺客の得物には毒が塗られておりましたな。傷よりも毒の方が
その後、病床に伏した孫策は、
孫策は上体を
そのような折、ひとつの
「河北の
黄河より北に位置する、
「お会いになられるのですか?」
「まだ傷が
程普と
「これは好機だ。至急、大宴の仕度をしろ。宴には諸将も参加するよう伝えよ」
言いながら、孫策は
「
孫策は、病身を押してもなお、袁紹の使者と対面することを
明くる日――。
まるで初夏のような日和だった。新緑は眩しく、陽は中天に差し掛かろうとしている。
孫策は、顔色こそ冴えなかったが、威儀を正して大宴に臨んだ。
袁紹の使者は、
呉の諸将も参加した
陳震は、孫策の体調をよそに泰然自若とした態度で語った。
「世を見渡せば、曹操と対抗できる勢力は、我が河北の袁家と呉の孫家しかござらぬ。我らが結託により南北から連携して挟撃すれば、曹操など恐るるに足らず。孫・袁の同盟により天下を二分し、両家の繁栄を図るべし。好機は今でござる」
孫策は、
「これは天のお導きと存ずる。曹操と覇を競うは、我らも望むところ」
孫策は大杯を呷った。
「孫権、使者どのにも見えるよう披露目せい」
「御意」
台座に整然と並んだ九本の刀剣は、近侍たちにより宴席の中央へと運ばれた。
「おお……」
九本から放たれる
三本の刀には、それぞれ、
そして、六本の剣には、
「遂に現実となったか」
「先代さまが所望されていた九つの刀剣がこれか」
途端に大宴の主役は、宴席に運び込まれた九刀剣となった。
「
韓当が
「な、何と見事な宝剣。しかも、九本とは!」
袁紹の使者、陳震でさえ眼を見張った。
「さあ、使者どの、もう一杯いかがか。呉の酒は格別ですぞ」
孫策は一堂の様子に満悦となった。
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