第11話 夢は現実になったとたんに生活になる
「夢」にも色々あるけど。
『叶えたい』と思う方の、「夢」のこと。
これは、人によって本当に考え方が色々異なるので、あくまで平個人の考え。
(ていうか、この「かんがえごと」は全部、平個人の考え、なんですけどね)
たとえばさ。
小さな女の子の夢とかで「お花屋さん」とか、あるじゃないですか。
その夢を叶えて「お花屋さん」になるとするでしょ。
そしたらもう、それは「夢」じゃなくて「生活」だよね。
「芸能人になりたい」っていう夢も、叶えたらもう「生活」だよね。
わたしはあんまり「夢」がなくて(笑)
だから、叶えた事もないんだけど、今ぼんやりとした「夢」はある。
そして、叶えた時の事を、考えてみたりする。
そうするとやっぱりね、その「夢」は「生活」になっているのね。
「生活」になった「夢」って、想像している「夢」よりは、キラキラが少ない気がして。
だから、叶えたいけど叶えたくないっていうか。そもそも、だいたい叶う確率は低いこと極まりないけどね。
いや、小さい頃から今まで生きてきて、「夢」がいっこも叶っていないって、無いよな。
きっと、いくつかは叶っているはずなんだよね、「夢」。それは小さな「夢」なのかもしれないけど。
いつの間にか「生活」になってしまっていて、忘れてしまったのかな。
でも、それはそれで幸せなんだろうな。
当たり前のように自分のものにできている「夢」があるって。
次々と「夢」を叶える人って、向上心とかすごいんだろうなって思うけど、もうひとつね。
「夢」が「生活」になってしまったとたんに、色褪せて見えて物足りなく感じて、また新たな「夢」を探したくなるんじゃないかなって思うんだ。
新たな「夢」を探している時とか、その「夢」を追いかけている時って、なんていうか、ドキドキするしワクワクするし、「夢」がキラキラ輝いていると思うのさ。
ものすごく、興奮するし楽しいじゃない? 大変だとも思うけど、なんていうか、他人から強制されて仕方なくする努力よりも全然、大変さは軽いと思うんだ。
だけどその「夢」が「生活」になったとたんに、また物足りなくなる。
……「夢」って、麻薬みたいなもの?(笑)
「夢のような生活」だって、それが毎日続けば「普通」になると思う。「日常」になる。
「夢のような生活」が、ただの「生活」になる。
そうしたら、もっともっとと、更なる「夢のような生活」を追い求める。
叶った先にあるのは、何なのでしょうね?
今、「夢ハラ」というハラスメントもあるらしいですよね。
「夢」って、持たなきゃいけないもの、でもないと思うんですよ。
持たなくたって生きて行けるし。
それに、「夢」について、周りがとやかく言う権利なんて、誰にも無いと思うし。
……そうだな、もし自分の子供が
「俺は世界一の大泥棒になる!」
とか言い出したらちょっと止めてあげた方がいいかもしれないけどね(笑)
でも、
「波風の無い穏やかな生活を送り続ける事が夢です」
って言う人にたいして、
「もっと大きな夢を持てよ!」
とか言うのは、お門違いで。
「夢は特にありません」
という人に対して
「だめだよ、夢は持たないと!」
というのも、ほんと大きなお世話です。
夢って、持とうと思って持つものじゃなくて、気づいたら持っていた、みたいな感じでいいんじゃないかと思うのですよね。それが本当に、小さなささやかな夢だったとしても。
「こんな仕事ができたらいいな」「あの人みたいになれたらいいな」「あれが欲しいな」
「夢」の出発は、そんな何気ない憧れだったり、するような気がします。
それでね、自分でも気づかない内に持っていた「夢」が、いつの間にか叶っていたりすると、「生活」になる訳で。
「夢」だったことに気づかないまま、憧れて努力して叶えて、「生活」になっている。
多くの「夢」って、こんな感じなんじゃないかなって、思うのです。
そして、それはとても幸せなこと、でもあると思っていて。
「夢」を「生活」にできるって、それがどんなにささやかな「夢」だっとしても、すごいことなんだって思うのです。
……「生活」になると、かつてそれが「夢」だったことを、忘れちゃう事も多いけどね(^^;
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