第13話

『ぷっ、はは。そんな脅えなくていーから。これだよ、これ!!』



彼は私の鞄を指差す。



正確には鞄から出てるモノを。




「あっ、これ!!」


彼の指差した先には私の定期があった。




そこにはご丁寧に私の名前、乗る駅と降りる駅が印されていた。




『ふふっ、おねーさん可愛いね。』



尚もにこにこと私を見つめて来る。



なんだ、こいつ。



でも、

「起こしてくれてありがとうございました。」



『どーいたしまして。あ、お礼ならいらないよ。』



「でしょうね。お礼するほどのことでもないので。」



『うっわー、おねーさん結構言うね。』




「その、おねーさんって言い方止めてもらえますか。」




なんだかすごくおばさんになった気分だ。

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