第2話 交錯「空」

「春花!!」っと追いかけ庭で見つける。春花に寄り添っていたのは陸兄だった。春花は陸兄の胸の中で泣いていた。声も掛けることも、そばによることも出来ずにただただその光景を拳を握りしめながら見ていた。上をみあげるとその光景を部屋の窓から見て涙を流す美夏の姿をみつけた。この状況を作り出した張本人なのに‥‥泣くぐらいならするなよ!!と怒りのようなモノと呆れとあわれみがこみ上げる。もう1度春花に視線を戻すと陸兄が美夏が泣いているのを見て、春花を胸に抱いたまま笑顔になった。アレは‥‥‥‥どういう意味の笑いなんだろう。春花が誰を好きでも、俺は春花だけがずっと好きコレだけはずっとかわらない。

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