僕は。

音心みら👒

心地よい関係

「付き合ってください」


 僕は、告白した。

 ずっと昔から好きだった幼馴染に。

 心地よい関係が崩れる覚悟で。


 ――――――――


 僕は、幼馴染の女の子が

 僕は、小さい頃から仲良くしてくれるその子に、恋心を抱いた。


 僕の幼馴染は僕と凄く仲良くしてくれた。

 僕はその子とずっと仲良くありたかった。

 僕は、その子との心地よい関係が崩れるのが嫌だった。


 僕は告白をしなかった。

 僕がもし振られて、そのこと疎遠になるのが怖かった。


 ◇


 僕がその幼馴染のことを好きである、ということは、絶対に他人ひとに話さなかった。

 もしバラされたら、そんな恐怖から。

 意気地なしだ。情けない。根性がない。

 でも、ずっと怯えてばかりなのも気に食わない。

 高校でバラバラになってしまうかもしれない。

 特別家が近い訳でもない。

 ただ幼稚園の頃、親同士の仲が良かっただけ。

 だから、僕は初めて相談した。

 幼馴染と仲の良い女子に。


「ねぇ、あいつって彼氏とかいるの?」


 彼女は、一瞬顔を曇らせ、こう言った。


「え? そういえば居るっていってたよ! 告白とかするなら止めたほうが良いんじゃない?」


 妙に明るく。


「そう。サンキュ」


 僕は酷く落ち込んだ。

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