第31話

…誰かに包帯を外され、

恐るおそる、目を開ける。


最初の30分くらいは、

ほとんど ぼやけてたけど、

だんだん見えるようになってきた。

目の前には、ナミが白衣で立っていた。

そして、後ろには 徹香ちゃんが いた。


オレは

「ごめん、オレ、徹香ちゃんを、どうすうこともできない…。」

そう彼女に言うと、

「徹香ちゃんが、いるんだね。」

ナミが後ろを覗く。


ナミはオレに、語る。

「この部屋には、鏡がない。

光と鏡があるだけで、ものすごい色になってしまうからね。

ぼくは、この部屋が、2色に見える。

本当は、白なんだけどね。

“君”は、今、17色に見えるだろうけど、徐々に色が減って、あと2、30分経てば、徹香ちゃんは いなくなる。

その間、沢山話をするといいよ、

康則くん。」


オレは、そばにいるその男が、まるで別の人格をもった完全な演技をする俳優そのものにしか、見えなかった。


あいつは、どこへ行った?


オレの親友…


ぼやけた目で、

ナミと同じ顔の別人を見ていると、思った。

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