宇宙未来世界へ転生したらテンプレが満載。惑星領民を助けてたら銀河帝国がのしてきたから高性能艦を大量生産し叩きのめす
天野優志
第1話 異世界転生したら大宇宙に放り出された
夢のなかで時空女神様と話したらまた異世界転生することになった。
前回はうっそうとした森のなかで目覚めたのだが今回は全く違っていた。
大宇宙。それは無限に広がる幾千億の星々の世界。
そこにはまだ見ぬ驚異に満ちた世界が広がっているのであった。
そんな言葉が流れていくふんいきがある。
そう、星々が煌めく大宇宙のに俺は今寝転んでいる。
自然の中の森に捨てられるような異世界転生もサバイバルで大変だが、転生したら宇宙空間だとはあまりにハードモードすぎではないですか。夢で出会った女神に暴言を吐きまくっていたら頭が冷えてきて次第に冷静になってきた。
まあ転生してしまったのは間違いないので、まずはしっかり状況把握をすることにしよう
。
大宇宙に横たわると言っても息ができていることから今いるのは真空ではないと認識する。
星々が見えているのはガラスが視界の全面に張り巡らせてあるからだ。
どうやら俺は宇宙船のコクピットの中にいるようだ。
「あれ?目覚めましたか?」
いきなりスピーカーから声が聞こえる。
「あなたは誰ですか?」
「私は救命ポットのAIのニャンコと言います」
「なるほどすると私は今、救命ポッドに乗っている訳ですね」
「話が早くて助かります」
「何か知りたいことはありますか?」
「今、私は生存できる環境にいると理解して良いのですか」
「はい。今は、ということでしたらその通りです」
「未来はその限りではないという意味でしょうか?」
「未来というか近い未来といいましょうか。当ポットのエネルギーはあと三日ほどでつきます」
「なんと、それまでになんとかする方法をみつけろと言ってますね」
「はい。ただ状況がか変わったのでお知らせします」
「良い方向にですか?」
「いえ。悪い方向だと思います」
「どういうこと?」
「当ポットに接近中の未確認宇宙物体、通称USOが検知されました」
「救助してくれる艦船ということではないのですか?」
「フレンドリープロトコルに応答がないことから友好性ではなく敵性と判断しています」
「そいつの情報を提示ねがいます」
「全長120mほどで急速に接近してきています。どうしますか?」
「攻撃でやっつけることはできるでしょうか?」
「当ポットには小さなデブリを排除するための小型レーザーしか武装はありません」
「では撃破できないと」
「もちろんです。救命ポッドに攻撃力を期待されてるこまるにゃん」
いきなり語尾がにゃんになったのはなぜだろう?
「こまったにゃん」
ここまでは即レスできているから会話としてしっかり成立しているな。
ただ、ここで僕は長考に入るししよう。
「あきらめるにゃん」
無責任ににゃんこはかってなことを言いやがるな。
しょせんはAIか。
まだ考える持ち時間はあるはずだ。多岐にわたる可能性を考えてみて。たったひとつの可能性にたどりついた。
「ここは女神さんに祈る一手か」
「お助けください女神さまにゃんにゃん」
「時空の女神様、神の導きをお願いします」
もしかしたら有能な女神様かもしれないし。
真剣に祈ってみた。僕ら日本人の得意技「困ったときの神頼みだ」
効果あるかわからないがこれ以外に有効な手立てが思いつかないからしかたない。
「ダメな様です。あと十秒でUSOが接敵します。
空中にぽっかりとスクリーンが現れUSOと表示された矢印の先にあるシャチの形をした物体がこの救命ポットも思われる小さな物体に急速に近づいているのが分かる。
なんと、そのUSOシャチは大きな口を開けて救命ポットを丸呑みしようとしているじゃないか。
絶体絶命だよ女神様、なんとかしろよ。
「これは夢オチとかあるかな」
とうとう現状逃避の言葉しかでなくなった。
「夢ではなく現実にゃん」
そこはスルーくらいしろよ本当にレベルが低いAIだな。
そんなことを考えていたら、星々が見えなくなり暗黒になった。
なんとシャチ型USOに飲み込まれたっことか?
しかしその後、何も起きない。どういうことだ?
「ニャンコどうなった現状報告せよ」
「変化ありません。びっぴーぴーーーぴーーーー」
あれニャンコが暴走してしまいました。
この転生はもう終わりかな。
さすがに楽天的な俺もあきらめた時、スピーカーが別の音声が流れてきた。
「こちらはシャチ型デブリ回収船のAIシャチです。リっている方、聞こえていますか?」
なんとUSOからの接触らしい。この後はどうなる?
もしかして、捕虜から、処刑か奴隷行きパターンのいずれか。
「聞こえているよ」
「はい、言語変換も大丈夫みたいですな」
どうも単純に終わりではないらしい。
どうなることやら。
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