第4話  理想のお母さんってどんなだろう? sideめぐり

 女の子ならお母さんみたいになりたいって思うことは一度はあると思う。

 かくいう私もその1人だった。

 

 明確になりたい、誰かを守りたいって思ったのは、小さい頃におままごとでお母さん役をやったときが最初だった。

 

 でも、理想のお母さんってなんだろう、それの答えは教科書に載ってない。

 

 私は妹や弟もいない、1人っ子だ。

 だから、年下の歩夢君は弟みたいでとにかく可愛かった。

 

 歩夢くんの頭を初めて撫でたとき、思ったことだ。

 彼が私の前で泣いてくれたとき、嬉しかった。

 泣いてくれて嬉しいなんて、変かもしれないけど。

 あの瞬間、やっと私の出番って思えたから。

 

 私のお母さんになりたいという気持ちは、たぶんそこから始まってる。

 でも、全部が上手くいってるわけじゃない。

 

 私だって、落ち込むこともある。

 何かをちゃんとやり遂げた自信もない。

 それでも、歩夢くんの前では、ちゃんとしたママでいたいって思う。

 だって、私がそういう存在になりたいって、初めて心から願ったから。


 私は優秀だねと言われ続けた。

 できる子だねと周りから期待されていた。

 その基準をあっさり満たしてしまう。

 そうすると、もう頑張る理由がなくなっちゃう。


 その点、歩夢君はいつも頑張っていた。

 頑張るのが苦手な私からすれば羨ましい。


 私も唯一頑張れることかもしれない。

 歩夢君を甘やかすこと。


 私に初めて情熱が生まれた。

 私は歩夢君のママになる。


 私は歩夢くんを尊敬している。

 あんなに頑張れるなんてすごいと思う。

 何よりすごく可愛い。


 印象に残っていることといえば、かけっこだ。

 歩夢君はかけっこに負けても走り方の研究を始める。

 最後には必ず勝つ子なの。


 努力。

 それを教わったのは歩夢くんから。



 私は歩夢くんを励みにしてる。

 あんまり努力できないから。

 すぐにしゅっとなっちゃうから。


 私と違って、泥臭くあがいて、絶対にあきらめない。

 勝ってる姿がかっこいいのは当たり前。

 でも、負けている時がもっとかっこいい。

 そんな歩夢君をすごく尊敬していた。


 私にはわからない。


 泥にまみれても光り輝く君の汗のきれいさがうらやましいの。


 私はすごく残念なことになんでも持っていた。

 だからこそ、頑張るということにあこがれていた。

 私は頑張るという才能がないの。


 私って頭がいいの。

 嫌味を言っていると思ってもらってもいい。

 どのくらい何を頑張れば、どんな結果があるかを事前にわかってしまう。

 軽くできてしまう。

 それがすごく悲しかった。

 だから、それ以上にはなれない。

 興味を持てないから取り組む気もなかった。


 なんでもできるから、何にもない。

 だからこそ、何にもなることができない。

 これが本当の器用貧乏っていうものなの。


「歩夢君の夢は何?」


「大金持ちになりたい」


 歩夢君の目は本気だった。

 彼はその夢を口にすることを絶対にためらわなかった。


 私は情熱を持ったことがない。


 だから歩夢君を好きだと言える自信もない。

 

 ただ歩夢君のことを尊敬している。


 頑張る君にエールを送らせてほしい。


 そんな君に負けないために、

 だから私は初めて持った夢を大切にしたい。


 私の夢が一つだけある。

 君のいう「ママ」になりたい。


 歩夢君に頼まれたおかげで、私に初めて夢が生まれました。

 私はやっと頑張れるようになりました。

 そんな私めぐりは前よりちょっとだけ自分を好きになれました。


◆◆◆あとがき、お礼、お願い◆◆◆


ここまでお読みいただきありがとうございます。


めぐりちゃんのお話でした


もし、


こんな幼馴染に素敵だなぁ


この話よかったです


めぐりちゃんけなげだなぁ


と思ってくださいましたら、


♡、☆☆☆とフォローを何卒お願いいたします。


レビューや応援コメントを書いてくださったらできるだけすぐ読みますし、返信も速やかに致します。


次回は新キャラ、後輩キャラ登場です、めぐりちゃんピンチ! どうなるどうなる!


公開日は5月2日6時頃です。


お楽しみに!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る