第10話 瀬黒州(セクロス)組
―指定暴力団 『
「オイ佐藤!今月のシノギ届いてねぇぞコラァ!」
声を荒げるサングラスの大男。投げつけられる灰皿。
丸太のように太いその上腕には、黒い龍が昇っている。
「す……すんません組長……」
叱責を浴びている細身の男性は、頭を下げた姿勢のまま微動だにしない。
「すんませんで済んだらその薬指要らんとちゃうんか、あぁ!?」
「この頃、『おちんボ』とやらでナワバリの
「言い訳など聞きとぅないわボケェ!今直ぐなんとかせえ!」
佐藤は、事務所から出ると不機嫌そうに煙草を指で弾く。
「クソッ、馬鹿な大学生が無料でセックスを提供しやがるせいで大打撃だぜ。」
「……潰すしかねえな」
佐藤は、コンクリートの地面に落ちた煙草を靴先で踏みつける。
―病院―
「キンタマ、確かに無いですねぇ。自分で切り落としたんじゃないんですか?笑」
くそっ、そんな訳ないだろ!
俺の名前は
大学の付属病院を受診した俺だが、チンポ石化を話したせいで相手にしてもらえない!
これじゃあ、俺は
せっかく『エロ社』に内定したのに、この先、キンタマの件を隠してやっていけるのだろうか……?
俺は不安な足取りで自宅へと向かう。
ゴトン!
すると、前方のチェック柄の大学生が、鞄から何かを落とす。
「落としましたよ。」
「あっ、ありがとうございます!」
「これ、僕の大事な限定円盤なんですよ!助かりました。」
「いえいえ、良かったです。」
「お礼と言っては何ですが、お昼でもいかがですか?僕が奢りますよ。」
ラッキー!
俺は元気を取り戻す。
「俺は玉野。おチンボの部長をしてる。」
「僕は『
―産婦人科(時間経過を表す)―
オギャーー!!
「ふう、結構歩いたな。本当にこんなところにあるの?」
「僕イチオシの個人店があるんですよ。ほら、すぐそこに。」
彼が指した先には、薄暗い路地裏が、ただ奥へと続いていた。
「?」
ガツンッ!!!!
瞬間、激しい衝撃が、頭蓋骨の中に響き渡る。
「うっ……!!!!」
ドサリ
俺は、その場に倒れ込む
「オイオイ杉クン、中々やるじゃないか」パチパチパチ
横に停めていた黒いボックスワゴンから、乾いた拍手をしながらスーツの男が出てくる。
「フン、この程度の奴に僕達は虐げられていたのか。」
「な……ぜ……」
俺の視界は、ブラックアウトした。
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