第9話 殺人的で当然のこと。

そもそも、どんな職業は、量とスピードとともに殺人的だ。いちいち考えている暇はない。いちいちメモっている暇もない。体で覚える。この仕事も例外ではない。お金を稼ぐとはそういうことだ。毎日の事だ。激務でなければ仕事ではない。当然、職業文学も激務である。まさに殺人的だ。プロフェッショナルは、一人でやろうと、チームでやろうと殺人的であることには変わらない。しかし、慣れてしまえばいいだけだ。


だから、エクワイアの殺人稼業も当然のことかもしれない。警察のお墨付きも何となくうなずける。やっていい人物はやっていい。殺すべき人物は殺していい。

楼蘭では、警察と殺し屋がグルになっていた。それが、ただ、殺し屋が、エクワイアであったというだけだ。


Hは、寝袋に潜り込んだ。マリーが、隣で、眠る。テントの中の灯りを落とし、二人は、眠った。

朝が来た。マリーは、先に、起きてテントの外に出て、朝日を浴びる。小鳥が鳴き、ロブノール湖は、静かに広がる。

マリーは、朝ごはんを作る。鍋に、具材を入れ、煮る。魚を焼き、サラダを作った。

昼に、Hが、起きてくるので、彼の分も用意しておく。

マリーは、朝食を済ますと、いつものように、バスケットを持って、山に、向かう。野原は、ミツバチが飛び回り、蝶々が舞っている。


お昼頃、Hが、目を覚ます。寝袋を抜けて、テントの外に行き、ロブ・ノール湖で、顔を洗う。テントに戻ると、マリーが、用意しておいた食事にありついた。日差しは強く、Hは、もう、汗ばむ。タオルで額をぬぐった。


一息つくと、今日は一足早く、Hは、エクワイアに出勤する。




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