第16話 仕組まれた運命(あと85日)

「事故が……仕組まれていた?」


美咲の声が震える。


「それって……どういうこと?」


沙耶は静かに頷いた。


「私が知っている限りでは、あの日の事故は単なる偶然ではなかった。」


「じゃあ、誰かが……?」


「ええ。」


美咲は息を呑んだ。


「でも……誰がそんなことを?」


沙耶は一瞬、迷うように視線を逸らしたが、ゆっくりと口を開いた。


「それはまだ確証がない。でも、あなたが真実を知る覚悟があるなら……協力するわ。」


「覚悟……。」


美咲の頭の中が混乱する。


悠斗や蓮を疑いたくない。でも、もし本当に事故が仕組まれたものなら、自分の命を狙った誰かがいるということになる。


「……私、真実が知りたい。」


沙耶は美咲の目をじっと見つめ、微笑んだ。


「分かった。じゃあ、まずは事故当日のことを整理しましょう。」


沙耶はスマホを取り出し、ある写真を見せた。


そこには、美咲が事故に遭った交差点の監視カメラ映像の一部が映っていた。


「これは……?」


「事故の直前の映像。あなたは一人じゃなかったの。」


画面には、見覚えのないシルエットが映っていた。


「この人は……誰?」


「それを、これから一緒に突き止めるのよ。」


美咲は震える手でスマホの画面を握りしめた。


(私の記憶が戻れば、何か思い出せるの……?)


そのとき、スマホが再び震えた。


【悠斗】

「美咲さん、どこにいるの?」


【蓮】

「今すぐ会えないか?」


二人とも、自分の居場所を知りたがっている。


だが、今はまだ……誰も信じられない。


(あと85日)

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