第38話コミュニティ

子役のメンバーが、コミュニティに出ているので、次の日はそっちを進めた。


最近マネージャーと相談して、学校に通えるようにしてくれているんだと笑顔が増えてきた。


小学生だから、通えないなんて本来ならば有り得ない。


しかし、芸能界はそれが罷り通る。


子役は主人公を番組のゲストとして呼びたいと相談され主人公は困った顔をする。


主人公はまだメディアに露出したことはなく、子役の頼みでも苦く思う。


主人公は親が芸能人なので赤ん坊としてCMに出たから芸能界に登録されているが、自分の意思でテレビ出演はまだなのだ。


そうなんだ、ヒロインはまだメディアに出たことはないんだ……。


相棒の女の子幼馴染はある。


親が二世だから子役の時からテレビやドラマにちょくちょくらしい。


ヒットはしてないとか。


芸能学校では有名だが、一般人には公に公表してないから、有名人の子供と知らないし、知られてない。


平穏に暮らしたいと言う家族とのルールと説明されていた。


主人公の親は旅行中なので家におらず、基地は四人目のメンバーのアクションが好きな子の叔父が経営する小さな映画館。


叔父は甥に映画館を任せる事が多いので、メンバー以外居ない。


相談するには良い建物。


カメレオンのマスコットキャラは映画館が大好きになり、メンバー達の誰よりも映画館でずっと映画に釘付けとなっている。


白黒映画が好きで、刀のシーンに何故か惹かれるとの台詞が多い。


主人公がDVDを借りるときも白黒のものはどうだ?と言ってくる。


さらに今回の主人公はサブスクに入れて、制限はあるものの、ビデオショップに行かなくても良いようになっている。


ゲームも最新のが出来る。


フリーゲームも出来るし、中身はオリジナル。


それは勿論、エマのアプリゲームのものだ。


それプラスのオリジナルもある。


作ったやつを単に入れただけだろうけど、多い。


オリジナルのゲームだけで一年を過ごせてしまう。


「エマ、100時間出来るゲームの中に100時間出来るゲーム入れるの可笑しくない?」


「可笑しくない。ゲームの中に寄り道を作るのは、ゲームを長くやらせる戦略として有効」


「だからか!」


妹は首を振り、なんの関係もないけどゲームを入れたという。


「関係ないんかいっ」


更に進めていく。


次は、となるとやはり釣りとか?


釣りも当然あるが、他のところを行くとバイトが出来てそこには求人雑誌。


そこには色々あって、主人公は映画の撮影スタッフに目を止める。


面白そう。


これにしよう。


エマによると、こういうところはランダムになるらしい。


他のパターンをやりたい。


何周しても同じようにならないらしく、アプリゲームと同じだと、AIのシナリオ分岐かと、何周も出来ると笑みが溢れる。


永遠に出来るね、とナターシャはコントローラーを握り直す。


「でも、どう頑張っても商品化は無理だね」


「うん。別に商品にしないし」


淡々としている反応に、私はこの面白い二次創作が勿体無いと落ち込みそうになる。


私は楽しい。


二次創作の限り、目処はない。


もう一度、画面に戻ってダンジョンへ向かう。


因みにこのゲームの先生の秘密は先生がアイドルの追っかけをしているというもの。


芸能学校の先生なんだけど、それは許されるような気がする。


アイドルは既にそういう事がよしとされるのだから。


しかし、先生はダメだと感じながらも追っ掛けをし、それ故に自分の担任の学校の生徒の追っ掛けをしないように自制する為、生徒達の事に詳しくならないようにするという本末転倒なような、それはどうなんだというやり方をして、トラブルというか、生徒と上手くいかない原因になっていた。


私としては、いや、主人公としては逆にファンになってあげて一番の理解者になれば良いのではないかと思うが、先生の短長の短所は、アイドルにハマりすぎることだからと言いずらそうにしていた。


それはそれで、そっちを自制しては?と言いたくなる。


いや、実際に選択肢にあったのでそれをした。


「中学生の時からだから、今更治せる気がしない」


とのこと。

この先生、そんなので芸能学校に入ったのかと、主人公が更に言う。


「アイドルの追っかけをしているともっと応援したくなって、卵達なら私はやれると思って。あはは」


などと言って、気まずそうに笑う。


なんていうか、健気なような、やはり二兎も追えない人はこういう人なのか。


コミュニティが先生にあるので、必要な絡み。


先生はどうしようと相談してくるので、先ずはメンバーらと合わせて、メンバーらの紹介をして、深いりしないと言っている担任のダメなところを実験がてら検証していく。


主人公のメンバー達なら先生の追っかけ体質もカバー可能。


快く囮になってくれる皆。


「先生には先ず適切な距離を教えないとね」


ヤンチャな女の子がいう。


ヤンチャな女の子はメンバーではないが、部活仲間だ。


「先生、握手は良いけど見守るのはダメだよ」


気弱絵本作家志望のコミュニティ関係の男の子がアドバイス。


先生と色んな部活やメンバーと共にライブに行ったりする。


そうして、免疫をつけたりしてコミュニティランクを上げていく。


そこまでやって、ゲームを終わらせる。


エマと向き合い、動画投稿について語り合う。

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